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旅の扉_journey

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旅行は見知らぬ世界へ接近するひとつの方法だと思います。 旅行体験が、現在を、過去・未来へとつなげるはず。 自分の心にしまっておかず、皆さんと共有できれば嬉しいです。
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#クレルモンフェラン

【フランス旅行】 中部フランス・オーヴェルニュ地方、クレルモン=フェランの2日間_2日目(その1)

この記事は《中部フランス・オーヴェルニュ地方、クレルモン=フェランの2日間_1日目(その3)》の続編として書かれています。 昨夜はワインの酔いと疲れのせいか、心地よい眠りについた。 今朝は昨日と違い快晴。空気がさらりとして、心身ともに気持ちが良い1日になりそうだ。 朝食はコンチネンタルスタイルの簡素なもの。クロワッサン、バゲット、それにカフェオレ。フランスの安宿にみられる典型的な朝食である。 クロワッサンはしっとりと、バゲットは小麦特有の旨味とパリパリ感があり、ともに美味し

【フランス旅行】 中部フランス・オーヴェルニュ地方、クレルモン=フェランの2日間_2日目(完結編)

この記事は《中部フランス・オーヴェルニュ地方、クレルモン=フェランの2日間_2日目(その1)》の完結編として書かれています。 交差廊は建物の中心軸と垂直に交差する、平面図でいえば十字架の腕の部分である。交差廊は実に不思議な空間である。交差廊中央の穹㝫を支える4本の円柱の中心に身を置くと、身廊、内陣、側廊と分節化された教会が、一瞬にしてわたしの身体へと収斂するかのような錯覚を覚える。教会の建築構造の内的主題とは、内陣へと収斂するその構造ではなく、交差廊のそういった精神機能=身

【フランス旅行】 中部フランス・オーヴェルニュ地方、クレルモン=フェランの2日間_1日目(その3)

この記事は、《中部フランス・オーヴェルニュ地方、クレルモン=フェランの2日間_1日目(その2)》の続編として書かれています。 列車がクレルモン=フェランに到着したときには雨はやんでいた。しかし、夏も盛りだというのに雲は低くたれ込み、どんよりとして蒸し暑い。旅行用の重いバッグを抱え、少し歩いただけでじっとりと汗がに滲む。日本の蒸し暑さほどではないけれど、それでも、汗で衣服が身体にまとわりつき気持ちが悪い。 数年前に宿泊したホテルに部屋の空きがあれば、そのホテルに宿泊しようと

【フランス旅行】 中部フランス・オーヴェルニュ地方、クレルモン=フェランの2日間_1日目(その2)

この記事は《中部フランス・オーヴェルニュ地方、クレルモン=フェランの2日間_1日目(その1)》の続編として書かれています。 定刻、列車は音もなくパリ・リヨン駅を離れた。構内放送はない。 雲は低くパリを覆い、重い雰囲気である。しばらくすると雨が降りだした。雨粒が窓ガラスを流れ落ちる。パリの風景は雨粒の中に凝縮され、いくつもの結晶となって流れた。 持参したトマス・クックの時刻表を調べると、列車はマルセーユまで行く。通常、パリからマルセーユへ向かうには、幹線のリヨン経由、つま

【フランス旅行】 中部フランス・オーヴェルニュ地方、クレルモン=フェランの2日間_1日目(その1)

ドン、という鈍い音がしてま間もなく、ゴーっと呻きをあげキャセイ・パシフィクの機体はしばらく震えた。成田発・香港乗継ぎパリ行きのキャセイ・パシフィック機。窓からは等間隔に配置された灯が後方へと流れて行った。ここがパリ郊外のシャルル・ド・ゴール空港であると認識させるものは、機体がターミナルに繋留されるまで何もなかった。外はまだ闇に包まれているのだ。それもそのはず、予定より1時間早い、まだ早朝の5時になったばかり。空が薄明を帯びてくるにはまだ1時間ほどあるだろう。早い到着だからとい