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ちがうの!⑩
「ニコちゃん! なんでこんなところでねてるの!」
朝になって、コトちゃんがニコちゃんを見つけました。
「かぜひくよ? 昨日だいてたぬいぐるみは?」
コトちゃんがキョロキョロ探していると、ニコちゃんはお外をゆびさしました。
「あっちー」
「あっちってどーゆーこと?」
「あっちにいったの」
「だからあっちじゃわからないって。 ぬいぐるみはどうしたの? みはやちゃんにもらったんでしょ? だいじにしないとだめじゃない!」
「う・・・」
コトちゃんがおこると、ニコちゃんは泣きそうになりました。
『ピーンポーン』
チャイムがなりました。
「だれだろう?」
コトちゃんが走っていって、ドアをあけると、みはやちゃんが立っていました。ぬいぐるみをかかえています。
「ニコちゃん、あーそーぼー」
「みはやちゃん、なんでぬいぐるみもってるの? 新しくかってもらったの?」
「コトちゃん、ぬいぐるみにも事情ってものがあるのよ。わたしにきかないで」
そう言うと、中に入っていきました。みはやちゃんは、ニコちゃんにぬいぐるみをわたしました。
「ねーねー、昨日やってたやつやってよ。この子ったら、わたしといると、なんにもしゃべってくれないんだから」
ニコちゃんは、鼻水をふきながら言いました。
「いいよー」