あっし、ゲンジロウともうしやす⑦
「に"ゃ~に"ゃおー」
ニコちゃんとゲンジロウは、ネコにかけよっていきました。
「いたたいのぉー?」
「やりやした! あっし、ついにやりやしたぁー」
ゲンジロウはバンザイをしました。
「に"ゃぁー」
「そ、そんなに。あっしは、このネコに耳をかじられたんす。その後もおいかけられて、、わるいのはこいつが」
「どしたのー?」
ニコちゃんはネコに声をかけました。
「ちがうんだぁ。ぼくは、ドアにはさまれたその子の耳をたすけようとおもったんだぁ。だいじょうぶかなぁってずっと気になってたんだぁ。ちがうんだぁー」
ネコは大泣きしました。
「そういえば、ドアの前でねてたような・・・けんども、おいかけられたら、こわいってもんで・・・」
「に"ゃおーん!!」
ニコちゃんは二人のお手てをつないで言いました。
「いっせーのーで、ごめんなさい! ごめんなさいしよー?」
ネコはなみだをふいてべそをかきながら、ゲンジロウは頭をかいて、てれくさそうに言いました。
「いっせーのーで、ごめんなさい!」
「ごめんにゃー」
「ごめんす」