#ねんまつねんしどうじんし に参加してました
Twitter上で行われていた企画、『#ねんまつねんしどうじんし』。
12/26~1/11までのあいだ、みんなで積読している本を読んで、タグで進捗を報告したり、感想を呟こうという企画です。
わたしも積んでいた本を年末年始に読んで楽しんでいたので、読んだ本や感想をまとめておこうとおもいます。Boothやイベントでまだお迎えできる本もあるので、ぜひぜひ手に取っていただきたいです!
下記に出てくるテキレボEX2ってなに?という方はこちらの記事をご覧ください。
https://note.com/maamey/n/na821442271f6
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『のっぺらぼうと天宿りの牙卵』里見透さん
顔を持たない幽鬼となった王と生まれながらの祟りの子が出会う。その邂逅のさきに待つのは、権力争いと国の行く先。
テンポの良い文章と、少しずつ明かされるふたりの過去や真実に息つく暇もなく読み耽ってしまいました。個人的に、自らの生き方を定めた幽鬼に名をつけるシーンがとても好きです。名づけは強い。そして、わたしはいつもその強さに惹かれてしまいます。返してやらない、と言うのが彼にとってどれだけ意味があるものか分かるのがとても良かったです。
続編が5月に出るそうなので、わたしはとても楽しみにしています。
テキレボEX2でお迎えできます。
『フォニとザクリ』とやさん
2人はひとつと信じていたフォニとザクリ。ザクリの不思議な力ゆえに、ふたりは引き裂かれてしまい……
CDが付いていて、小説と音楽を楽しめる豪華な一冊です。
ザクリを迎えにいくフォニの話がメインに据えられているのですが、彼女を取り巻く愉快な仲間たちがわたしは好きでした。劇団クリットグランミという名前だけで、なんだか楽しそうで良いです。
劇団のお話がもっと読みたかったなあと思いつつ、やさしいお話で年始を迎えられて幸せでした。
劇団の話の構想があると聞き、とても楽しみです。気長に待ちます!いつまでも!
こちらは、テキレボEX2が最終頒布になるとのことですので、気になった方にはぜひポチッとしてほしいです。
『聖なるもの』八束さん
悪霊憑きのむすめ、ナサカは結婚の翌日、誘拐されてしまう。誘拐したのはかつての王権の復権を企む一族。四肢を失った彼女の前に、アルビノのむすめが現れる。
アフリカ風の世界観で紡がれる重ためなファンタジー。
すごい話を読んだなあとおもいます。女であることを苦しみ、普通の女であることに憧れるナサカは、戦士として生きることしかできなくて。
遠い文化圏の話のようで、彼女たちの悩みはとても近いところにあったなあとひしひしと感じました。読み終えた今の気持ちを文字にするのがとても難しいなと思うのですが、遠くに離れていて、相反する部分の多いナサカとフォロガングが互いに干渉しあうように、心の距離が近いのが良いなと思いました。
テキレボEX2でお迎えできます。表紙の触感と、青さがとても美しいので、手に取って実感してほしいです。
『歌声』鹿紙路さん
子どもたちに先立たれ、ひとりになった久波は、豊葦原瑞穂国をめぐり、歌や物語を集めることになる。
名もなき人びとと、この国の史書編纂にまつわる物語。
わたしは、ヤマトタケルの伝説が好きなので、第三章が1番好きでした。伝説と解釈のあいだの揺らぎのようで。きっと、好きな章は読み手によって変わるだろうなとおもいます。神話が好きなひとも古代史が好きなひとも、腕を引かれて呼び止められるような話があるはず。これはとても個人的なことですが、万葉集で1番好きだった歌が引用されていて、不思議と懐かしい気持ちになりました。
鹿さんの本もテキレボEX2でお迎えできます。箔押しの綺麗な表紙も見てほしいです!
『セブンスコード』うさうららさん
『夢でさえ、なくていい』磯崎愛さん
『ニコラシカ』オカワダアキナさん
『ロールシャッハの温室』灰野蜜さん
少し前のイベントで配置だったサークルさんの企画本(だったはず)です。本文と装丁をシャッフルした4冊なのですが、装丁の雰囲気で担当したのが誰か分かったり、タイトルで作者を想像できるのがすごいなあと思いました。
それでいて、装丁と本文がピッタリという…!
とても良かったです。
こちらはもうお迎えできないのですが、テキレボEX2に参加されるサークルさんのリンクを貼っておきます。
花うさぎ(うさうららさんと磯崎愛さんのサークル)
ザネリ(オカワダさんのサークル)
『シンデレラストーリーズ』
不幸な少女アンソロジーと銘打たれた、不幸な少女がどん底から抜け出すシンデレラストーリーに溢れたアンソロジーです。
冒頭の2作品「シンデレラは悪霊と踊る」(八束さん)と「イタい死体、燃えたら灰」(トウフさん)を読んだ時点で、不幸の方向性が想像の斜め上を飛んでゆくのを呆然と眺めてしまいました。
最後まで、世界観も時代も国もバラエティに富んだ作品に溢れた一冊でした。個人的に好きなのは「うつほさまの花嫁」(千鳥すいほさん)です。恋模様と憧れが綯い交ぜになっていくのがとても好みで、最後にそっちの手を取るんだ!と良い裏切られ方をして読み終えました。
表紙のガラスの靴がキラキラしているのも好きなのですが、カバー下がとても良いので、めくって欲しいです。
何かの本で読んだ、アンソロジーはテーマに添いつつ、捻りを入れないと面白くないと言うのを思い出しました。
このアンソロジーは半分の作品が公募なのだそうですが、色合いの異なる不幸な少女たちの物語がよく揃ったなあと感嘆しました。
(どこから目線の感想ですみません)
こちらもテキレボEX2でお迎えできます。
こうやって振り返ってみると、思った以上に読んでました。
この期間、本を読んで自分でも書いて、とても楽しかったです。ありがとうございました!
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