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死んでしまった人ともう会えない人の違いは何か
恋人。誰よりも長く側にいて全てを共有していた存在なのに、別れたら誰よりも遠い存在になるのすごい。何かのバグだと思う。先日恋人とお別れをしてからは、そんなことを考えていた。
一度付き合ったら結婚するか他人になるかの二択。つまり、別れた恋人は、もう会えない存在。
これって、もう「死んでしまった人」と何が違うのだろうか、と思った。
新しい思い出が増えることがない。
共に過ごした頃の記憶を時折思い出す。
私の人生の要素の一部となっている。
極楽浄土だろうが現世だろうが、どこかで幸せに生きていて欲しい。
どれも両方に通ずることではないだろうか。
同じようなことを写真家の濱田英明さんも呟いていた。
遠くに住んでいる人や何年も会っていない人、ずっと連絡をとっていない人も、その人が生きているかどうかは、そうじるかどうかでもあるようにも思う。ほんとはもういないことだってある。だから、もしいなくなっていても、いるとじれば、いるような気もする。いないけれど、そうじれば、いる。その違いってなんだろうなと思う。生きているかそうでないかは全然違うと言われるだろうけれど、違わないようにも思えたりもする。街の中で似ている人を見かけると、あ、って思って一瞬追いかけそうになる。ふとしたときに間違ってその人の名前を呼びそうになる。いないのに。
まだ自分の中で答えは出ていない。
もう会えなくなった人たち、毎日美味しいご飯を食べて、大切な人たちに囲まれながら同じ世界のどこかで安寧に過ごしていたらいいなと思う。
そんな祈りをここに。