【アルバム感想】Young Marble Giants - Colossal Youth
こんにちは。
今回はYoung Marble Giantsの唯一のアルバムであるColossal Youthについて書いていきます。
音楽をやる上で最も大切なのは音楽に対するアティテュードだと私は思っています。何を信じて音楽をつくっているのか。そこがはっきり/しっかりしている人の作品は強いと感じています。
本作には確固たるカウンター精神と、たくましい想像力/創造力から来る強烈なパンチ力があり、聴く度そのクールさにやられてしまいます。かっこいいです。すごく。
本作は、ふんわりとした声でキュートなメロディを歌うヴォーカルと、ペナペナした余白の多いギターと、やや重ための音色ながらもどこか頼りないベースと、チープで今にも故障しそうなリズムマシンの音色のみでできています(時々オルガンの音が入ります)。
この編成でただ漫然と音楽をやっているだけでは、寂しくて地味な曲ができるだけで面白くはならないだろうな……と感じます。
彼らの凄いところは、楽器の音数を極端に絞ったところにあると思います。そうすることでフォーカスさせたい音を強調させています。たとえば『Choci Loni』はリズムマシンによる軽いキックとブリッジミュートしたギターのバッキングを軸とすることで、わびさび精神を感じるリードギターのクリーントーンのフレーズを際立たせています。創意工夫の妙が光っていますね。音の少なさからくる帯域の被りの少なさを生かしています。帯域の被りが少ないので、各楽器の気持ちいい音色(おんしょく)選びもしっかり堪能できます。テクノ的な感性が宿っていると思います。
短い感想ではありますが、聴いてみてください。永遠に心に刻まれる作品になること間違いなしです。
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