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「自分で出来る」の罠と、人との出会いが教えてくれたこと

自分で出来そう。

この言葉に、私は長い間とらわれていました。

「やればできる」「自分で解決しよう」。フリーランスとしての誇りが、時として足かせになっていたのかもしれません。

でも最近、大切な気づきがありました。

「できる」と「すべき」は、まったく違うということ。

むしろ、「自分でできること」に固執することで、本当に大切なものを見失っていたのではないか、と。

「自分でできる」の落とし穴

フリーランスになってからずっと
基本的には何でも自分でやろうとしていました。

名刺は自分でデザインして、とりあえず家のプリンターで印刷をした。
家族や友人に「ペラペラやん。これはあかん。」と指摘されて業者に依頼した。

オリジナル絵本の仕上がりが素人っぽくて、友人に「デザイナーさん挟んだら?」と教えてもらって目から鱗が落ちた。

「餅は餅屋やで〜」なんて人には言っていたのに自分が出来ていなかったことに笑えた。

専門家との出会いが教えてくれたこと

12月に入って、様々な方とお会いする機会がありました。

経営者、陶芸家、ヨガとピラティスのインストラクター、Webや名刺デザイナー、パーソナルスタイリスト、写真家...。

その道のプロと話をするたび、私の「できる」という感覚が、どれほど浅はかなものだったか痛感させられました。

例えば、プロのデザイナーさんの作品を見た時。
私が何時間かけても及ばないクオリティを、すっと軽やかに形にされる。

そこで初めて気づいたんです。
「自分でできる」にこだわることは、提供者(お客様)への価値を下げることにもなるのだと。

人との出会いがもたらすもの

今はネットやAIで、どんな情報でも簡単に手に入ります。
でも、それは「知った気になっている」だけ。

実際に人に会って、その道のプロの言葉を聴く。
その経験は、検索では得られない気づきや発見を与えてくれます。

たった1回の出会いでも、その後の人生に大きな彩りを与えてくれることがある。
すべての出会いが継続的なご縁に発展するわけではないけれど、必ず何か学びになり動き出すきっかけになるんです。

「頼る」という選択

今の私は、むしろ積極的に人に頼ることを選んでいます。

これは「甘える」という意味ではありません。
その道のプロに、適正な対価をお支払いしてお願いするということ。

そうすることで、私自身は本来注力すべきことに時間を使え、依頼した内容はプロの手でより良いものになる。

結果として、お客様により大きな価値を提供することができる。
それが私自身の成長にもつながっていくのです。

もちろんまずは自分で取り組んでみたことが無駄になったとは思っていません。

やってみたからこそ、その難しさがわかるし、依頼したお相手への感謝の気持ちが倍増するからです。

おわりに

フリーランス5年目になって、やっと気づきました。

大切なのは「自分で何でもできる」ことではなく、「誰に何をお願いすべきか」を見極めること。

そして、人との出会いや関係性を大切にすること。
それは、一人で黙々と作業を続けることよりも、はるかに価値のあることなのだと。

今では「できる」という言葉の意味が、少し変わりました。
「自分でできる」から「誰かと一緒にできる」へ。

その気づきが、私のフリーランス人生に新しい景色を見せてくれています。

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