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【取材】 「どもってもつたえたいこと」人気絵本作家が教えてくれた、吃音ものがたり

先日、朝日新聞の一面に「吃音あるある」特集があった。
新聞に大きく取り上げられるとは、よほど注目する人が多いんだなと読んでみた。

その時、ちょうど隣にいた人に「吃音ってなんだっけ?」と聞かれたので説明すると、「それ多分、私もだ」と言い出した。人前での挨拶や、意見を言う場面があると途端に声を出せずタイミングがずれてしまうらしい。

数ヶ月前も知り合いの男性が、大勢の前で司会をしたら声が出せない場面に陥ってしまい落ち込んだと聞いた。普段はごまかせていたが、その日はどうにもならなかった。

私が2年前に取材した絵本作家のわたなべあやさんは吃音だ。子どもの頃から声がうまく出せず吃ってしまう。「ゆっくり話しなさい」と大人に言われるとますます焦って声が出ない経験がある。学校では友達づくりに苦戦し、授業で音読すれば笑われた。就職活動は、話せないことから不採用になるなど、切ない思いをたくさんしている。確かに取材中も言葉はなかなか出にくい様子だった。

夫のきだにやすのりさんは絵本の内容を書き、夫婦で絵本作家だ。吃音のある妻を支え、自身が絵まで手掛けた絵本「るいちゃんのけっこんしき」では、妻のあやさんに唯一クラスで声をかけて友達になってくれた、るいちゃんとの思い出と結婚式のエピソードが盛り込まれている。

現在、吃音の大人は100人に1人の割合でいるという。
スムーズに言葉が出ないのはなんてもどかしいのだろう。想像するだけでストレスが溜まりそうだ。
いつも余計なことばかりしゃべって後悔する私には考えたこともない。
でも、もし吃音の人が時間をかけてでも話したいことがあれば、じっくり待って聞きたい。それくらい普段から余裕を持って人の話を聞く耳を持ちたい。


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ライター・イラストレーター 飯塚まりな
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