【読書記録②】許されようとは思いません

■許されようとは思いません  芦沢 央

★3

「目撃者」「ありがとう、ばあば」「絵の中の男」「姉のように」「許されようとは思いません」の5編から成る短編集。

芦沢さんの作品は、小説の良さが引き立つ構成になっていると感じる。読み進めていくうちに違和感を感じる一節が出てくるが、ページをめくりたい衝動で、わずかな違和感を感じつつもその正体がわからず読み進めてしまう。そして最終頁を読んで、違和感の正体に気づき、やられた!とわずかな違和感を取り逃した悔しさと痛快さに読了後支配されるのである。そしてすぐに最初のページに戻りたくなる。そのページをめくる手を止められない衝動、これは小説ならではのわくわく感である。



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