ゴロゴロゴロゴロ
うちには猫が4匹いる、どの仔も保護猫である。性格は様々で、ツンデレの仔もいればマヌケな仔もいるが、総じて「オカアサンダイスキ」なことは間違いない。
しかしながらオカアサンは忙しいのである。やることは一杯だ。掃除もせにゃならん、洗濯もせにゃならん、ゴミも捨てに行かねばならん、おまけに今週はゴミ当番だ。
各種最低限のやらねばならん事をやっつけたあとは、わるいけどワタクシタイムだから、猫らに邪魔されたくはない。猫を部屋から閉め出す。
奴らがいると落ち着かないのだ。仏壇の上に乗ろうとしたり、机の上の何かをひっくり返したり、ホントやめて、静かにして。
かくして猫らは追い出される。
そしてわたしはネットで映画を見たり、絵を描いたり、なんやかんやの面倒を片付けるのだ。
夜になってふと猫らを構う、撫でくりまわしたり掻いてやったり。すると猫は思い切りゴロゴロと喉を鳴らす。撫でなくても鳴らす、いや、名前を読んだだけで喜ぶ。
あー、こんなに簡単な事で喜ぶんだ。こんなにチョットのことでこんなに全身で喜ぶんだ。わたしってなんてケチなんだろう?????
なんだか地上最低のケチなやつになった気分でうなだれる。
で、ふと思う、これってさ、猫だけじゃないんじゃないか?子らに対してもそうじゃないか?
あーあーあー、その通りです。蔑ろにしてました。。。
とは言うものの、24時間ずっとオカアサンをやっていられない自分がいたのも事実だ。オカアサンも一息つきたい、オカアサンも生まれたときからオカアサンじゃなかったのでごめんなさい、ほんのいっときオカアサンの着ぐるみを脱がせてください。。。
そんなこんな葛藤しているうちに、子らはとうに成人した。猫らは成人してもじーっとこっちを見てる。で、撫でてみるとゴロゴロと嬉しがる。
実はこんなことで喜ばれるってことが、必要とされてるってことがめちゃくちゃ幸せなんじゃないかと思いながら、絵を描きたいのでサッサと猫らを閉め出す。
ま、こんなもんだ。
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