それでも宛名は手書きする。
いろいろ自由に語るシリーズ
~No.4~
いや、note書いてる場合ではない。
もう確実に元日には届かない。
それでもやっぱり手書きする、
年賀状。
私の子どもの頃の唯一の習い事は、書道でした。
なぜか書道との相性は良かったらしく、それなりに級や段も取り、小規模な書道コンクールで賞を取ったり、新聞に作品を掲載してもらったりしていました。
約10年にわたり、書道教室に通わせてくれた両親には、心から感謝です。
やはり咄嗟に筆で文字を書けるというのは、このデジタル全盛の時代にも(そういう時代だからこそ?)なかなか便利な技能でして。
その技能を衰えさせずに済んでいる習慣が、毎年の年賀状宛名書きかな、と。
……いや、最近は、パズル教室での表彰状の名前書きも、かなりの頻度になってきましたけどね(汗)
何となく、どんなに忙しくても、年賀状の宛名は筆ペンで手書きしたいのです。
それをしないと、年が明ける気がしないというか、なんか気持ちよく年越せないというか。
たぶんこの習慣、遡ると、中学生の頃、父が初めて「ワシの分の宛名も書いてくれ」と言った、その辺りに原点があるような気がします。私の書道の腕を見込んで、頼みたいと。
父の仕事関係の相手、100枚近い年賀状の宛名書きを、お小遣い数千円と引き換えに引き受けたように思います。
父が初めて自分に「仕事を依頼してくれた」のが、妙に嬉しく、誇らしかったのでした。
そしてそれ以降、毎年の仕事として、宛名書き。
そんなこんなで、「年末に一仕事する」というサイクルが、故郷を離れてもう何年も何年も経つのに、まだ抜けず。
「宛名を印刷する」という気持ちには、どうしてもなれないのです。
今年は年末ギリギリまでオンライン講座のスケジュールを組んでしまい、正直なところ時間的にかなり苦しいのですが……
それでも宛名は手書きする。
あの日の小さな誇りを、手放したくなくて。
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