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Capacitiesを1ヶ月触ってみた感想
はじめに
こんにちは。ますだです。
今日は、年末あたりから触り始めた「Capacities」というアプリについて書いてみようと思います。
元々Notionをかなり使い倒していたのですが、ふと他のツールを触ってみたくなり調べてみた所このアプリに出会い、1ヶ月ほど触ってみていました。
非常に素晴らしいアプリなのですが、日本のユーザーが少なく、情報も多くないので、少しでもこれから使う人の助けになればと考えています。
この記事では、以下について書きます。
Capacitiesとは
類似ツールとの違い
1ヶ月触ってみた感想
よければ最後まで読んでいってください。
Capacitiesとは
Capacitiesとは、「あなたのための思考のスタジオ」となるノートテーキングアプリです。見た感じはNotionのような普通のノートアプリですが、Capacitiesはそれらとは異なる思想のもとに作られています。
類似ツールとの違い
Capacitiesは3つの基礎となる柱によって、Capacities内の情報を整理し、それら同士を結びつけます。それは以下の3つです。
オブジェクト指向
リンクによるノート間のネットワーク
時系列に沿った情報整理
オブジェクト指向
Capacitiesには「フォルダ」や「ページ内ページ」といった階層の概念がありません。NotionやEvernoteのようなノートアプリでは、全ての情報は「ページ」として扱われますが、Capacitiesでは個々の情報を異なる「オブジェクト」として扱います。そして、Capacitiesではじめに何かを作る時、まず私たちは「オブジェクト」の「型(タイプ)」を決める必要があります。この考え方がCapacitiesのややこしい所ですが、最大の特長の一つでもあります。
例えば、ある本に関する情報をCapacitiesに記録するとします。私はまず「本」のオブジェクトタイプ(型)を作成します。型には「著者」や「発行年」、「レーティング」などの定型的な情報を「プロパティ」としてあらかじめ登録しておきます。ちょうどNotionのデータベースにプロパティを追加するような感覚で、オブジェクトタイプを作ることができます。オブジェクトタイプを作り終えたら、本を登録していきます。
次に、その本の著者が書いた別の本についても記録し、著者名で結びつけたくなったとします。この時、私は新たに「人物」のオブジェクトタイプを作成します。このタイプには「誕生日」、「出身」、「電話番号」、「住所」などの情報を「プロパティ」として登録します。
そして、先ほど作った「本」のオブジェクトで、「著者」を「人物」オブジェクトと結びつけます。すると、「人物」の方でも自動的に「本」へのバックリンクが作成され、著者情報に著作物を結びつけることが簡単にできます。これはNotionならリレーションやロールアップで実現可能ですが、Capacitiesの方がシンプルに行うことができます。
オブジェクトはあらかじめ用意されているものもありますが、自分で独自のタイプを作成し、それ専用のプロパティを設定することもできます。
リンクによるノート間のネットワーク
先ほどバックリンクが登場しましたが、Capacitiesでは作成した個別のオブジェクトを、リンクによって結びつけることができます。リンクの付け方は簡単で、 `@`か `[[]]`を打ち込んで紐づけたいオブジェクトの名前を入力するだけです。また、タグは `#`で作成または付与することができます。片方にリンクを設定すると、設定したもう片方にはバックリンクが作成され、双方向で結びつきます。この機能自体は他のノートアプリにもあるものですが、Capacitiesはそれらの中でもとても簡単にリンクができるので、情報同士を結びつけて新しいアイデアを思いつく助けになることができます。
余談ですが、Capacitiesのすごくいいところとして、タグもオブジェクトとして扱われることが挙げられます。タグも独立したオブジェクトなので、基本的にどのオブジェクトにも同じタグを使うことができます。そして、タグのオブジェクトタイプをひらけば、そのタグをつけたものがデータベース関係なく一覧で表示されるので、やはり情報同士を結びつけるのにとても役立ちます。
時系列に沿った情報整理
Capacitiesには「中央カレンダー」という全体にわたって適応されるカレンダーがあり、これによって作成したオブジェクトは全てタイムラインの一部となります。中央カレンダーでは、全てのオブジェクトは等しくその作成順に並び、一覧することができます。
これに関連して、Capacitiesには「デイリーノート」というオブジェクトがあります。これはシンプルなメモパッドであり、テキストや画像を挿入したり、それらにオブジェクトをリンクさせたりすることができます。
また、このデイリーノートには「この日に作成したもの」というタブがあり、そこではその日に作成した全てのオブジェクトが表示されます。他のノートアプリでは、データベースを分けてしまうとそれらを一つに整理するのが難しくなってしまいますが、Capacitiesでは目的に従って情報を分けながら、それらを一覧して管理することが可能です。
1ヶ月使ってみた感想
1ヶ月使ってみて、個人利用の範囲では完全にNotionを食ってしまったなという感じがあります。煩雑になりがちだったデータベースのプロパティ管理をオブジェクトという最小単位で管理できること、そしてデイリーノートでそれらをオブジェクト間を跨いで閲覧できるので、「あの情報はどこにおいたっけ?」がかなり少なく管理できることに感動しました。
一方で、Notionをまるっきり使わなくなるかというと、そうでもなく。Capacitiesは個人利用が前提のアプリで、コラボレーション機能がありません。他者と情報を共有したり、共同作業したりするのには少なくとも現時点では適さないアプリであると言えます。
また、カレンダーとの統合機能がなかったり、リマインダー機能がなかったり(多分ない)と、タスク管理には向いてないアプリだなとも思いました。ここら辺の柔軟さはNotionに軍杯が上がるので、引き続きNotionを使いつつ、思考整理にはどんどんCapacitiesを活用していこうと思います。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
まだ何もありませんが、Capacitiesユーザーが増えることを願ってDiscord上に非公式コミュニティサーバーを作成しました。
よければご参加ください。
そして何よりも、Capacitiesを使ってみてください。
それでは失礼します。
ますだ