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会う前に会う。出会う前からセッションの質を高めるために、自身の物語を表現しておく発信活動。
初めて顔を見るのに、「初めまして」な気がしない。
こんな方へ向けて書いています
・オンラインでお客さんと出会い、お仕事をしたいコーチ
・せっかく出会えたお客さんと「相性が悪かった…」と後味の悪い想いをなるべくしたくないと願うビジネスマン
・個人メディアの時代に、「発信活動を続けたいけれど何をテーマにしたらいいかわからない」と悩む発信初心者の方
・僕のコーチ活動の構造を解き明かしたい方
・リクエストをくれたsumuさんへ
こんな人が書いています
発話の音数が増えていく1歳半の男の子と、僕の決断を豪胆に支えてくれる妻とともに、群馬県に暮らす33歳の話好き。
「人の命に居場所の苗を植える」を存在意義として掲げながら、居場所づくりを通じて人々がもっと自由に生きられる世界を拡げていくために活動しています。
音声配信アプリstand.fmの最初期の収益化ユーザー。ラジオ配信を2年半続ける中で、Twitter、noteと表現の幅を広げながら、僕がお役に立てる方々と出会い続ける生き方を選んできました。
「自分の人生の手綱を自分で握って生きたい。」
そう願う個人の挑戦を支えるとまりぎとなって、あなたがこれから生きる人生で心から笑える時間と、夢中になれることに没頭できる時間を増やすお手伝いをしています。
会う前に会う。
インターネットを前提とした暮らしが定着した今、僕たちは「検索」という行動を当たり前に行う。
有名人でない個人であっても、FacebookやTwitter、ブログなど、何かしらの戸籍や発信活動、誰かに紹介された足跡が残り、直接関わるよりも前に情報に触れあうことが可能な世界だ。
この言葉は、僕がプロインタビュアーの早川洋平さんの講座(会う力養成講座)を受講している中で学んだ概念だ。
インタビューをするに先立って行うリサーチ活動。地味で根気のいる活動だけれど、インタビューの質にとても影響する大切な行動だ。インタビュー相手の個人SNS、過去の新聞記事、メディア、著作。
デスクトップリサーチで探せる情報もあるし、その方の身の回りの方々から普段のお人柄などを窺うこともできる。
本人が何かの足跡をネット上に残していなくとも、何かしらその人のことを知る手段はあるもので。
直接お会いする前から、お相手の好む言葉や考え方、フックとなる話題などを集めることができるし、直接お会いするなら会う場所に事前に足を運び、店員さんを含めた周りの環境情報を自分に落とし込むこともできる。
準備をすることが、相手と深い関係性を築くための礎となる。
それは、単に相手のことを情報として、知識として「知っておく」ということに留まらず、相手が心を開きやすいような「対話の場づくり」をデザインするためのヒントになる、ということだ。
僕がセッションを申し込んで頂いたり、コーチ契約をして頂く際に、お相手が何かしらの発信活動をしていれば、事前に目を通す。
全部は難しくても、たとえばTwitterなら半年分くらいのツイートは読むし、noteの記事があれば出来る限り全部読む。音声や動画があれば最高だ。
たとえ相手の周辺情報(コトのお話)を事前に知らなくとも、まったくの初めましてでも、セッション自体はできる。
とはいえ、例えばコーチが直観やI messageを伝えるときに、どんな言葉を選ぶか・表現するか・たとえ話をするかを選ぶときに、お相手のことを少しでも知っていれば、より「届けやすい」工夫をこらすことができる。
アイスブレイクも共通の話題から入りやすくなるし(偏愛マップが仲を一気に深めるのに役立つのと同じ理由。共通の話題が見える化されてればすぐに話を深められるのだ)、その後の継続的な関係性にも繋がりやすくなる(「今後の発信も楽しみにしている」、という言葉が社交辞令っぽくならない)。
相手に向き合う本気度が、姿勢として伝わる。
会う前に、会ってもらう。
翻って、コーチ側が「自分の物語」を発信している意味合いを考えていきたい。
僕は、「話していい安全地帯を拡げておく」ことに意味を見出している。人となるべく早く打ち解けるための工夫の一つが「自己開示」だ。直接お会いしたり、お話するときに、自分の腹を見せる。
弱いところ、ダメなところ、失敗談、なかなか表ではされないような話。「あ、そんな話までしていいんだな」ということが、その場での共通了解になる。
これは、コーチ自身が自分の未完了やシャドウに自覚的であることの重要性とも繋がる話だ。「コーチ自身が、自分に何を許せているのか、何を許せていないのか」は、場に影響を与える。
たとえば「人と話すときに離席してはならない。飲み物を飲んではならない」みたいなルールを自分に課しているコーチが目の前にいたら、ちょっとトイレに行ったり喉を潤したりって、しづらい。不倫を糾弾するような発信をしている人に、不倫をテーマにした悩みを打ち明けたりはしない。
コーチが自身の物語を発信するというのは、このような「価値観」、もっというと「何を許容している人なのか」ということを示す材料となる。
僕はセッションを申し込んで頂いた相手にはこのnoteを事前に必ずお渡しするようにしている。
僕が何故コーチをしているのか、何を大切にしているのか、コーチングをどういうものと捉えているのか、といったことを詰め込んだ文章だ。10,000字を超えててちょっとハイカロリーなのだけれど、1回44,000円もするセッションを受けにくる方はほぼ皆さん読んで下さる。
セッションの質
「質」という大きな言葉で語ると、切り口はたくさんあると思うのだけれど、僕は「どれだけお相手が本音で率直に言葉を選べたか。語られたがっている物語を語ることができたのか」を重要視している。
「こんなこと話していいのかな…(でも話したい)」と思っていることは、話していいし、話して欲しい。
僕のnoteやラジオで、うまくいったことやお役立ち情報以上に、葛藤や悩み、失敗や苦しみを語り続けているのは、人生の影の部分、しんどいときにこそ、その話を率直にあなたにも語って欲しいからだ。
そういう願いを込めて、自己開示をしている。
コーチングでは「在り方」が重要、と言われる。在り方とは、何を大切にしているのか、何を許しているのか、あるいはその逆の総体だと捉えている(自我とは価値観の序列を並べた評価関数だ、という話を思い出した)。
ビジョンと熱意をもって入った会社を悔しくも休職することになり…、といったストーリーをこの2か月半ほど語り続けてきた中で、「実は私も休んでいるんです」という方々から何人もメッセージを頂いた。
僕は僕に「休むこと」を許せるようになって、それを開示することで、同じような苦しみや葛藤を抱えている方々と繋がることができるようになった。
そしてこれは、届ける言葉の重みにも直結する。
僕の周りには「ワーカホリックな不器用さん」(立ち止まったら死んでしまうと思い込んでいるマグロな生き方の人たち)が集まってきやすいのだけれど、客観的にお話を聴いてると「いいから休んで…?」と思うことが多い。
だからそれはそう伝えるし、セッションの中でも「休むには?」がテーマになることも多かったのだけれど、独立以来、土日もなくずーーーっと動き続けてきた僕が「いいから休んで…?」と言っても説得力がない。
お前、自分に休むことを許してないやんけ。
それが今は、思いっきり休むことに向き合い、休むことの難しさに葛藤し、休めたと思ったら休めていないという矛盾とうまくいかなさに煩悶としながら、それを実感を持って語り続けてきた僕になった。
今、僕が声をかける「休んで」には、以前の僕にはなかった説得力が宿っているなと感じる。それは、論理でどうこう、ということよりも、僕が腹の底から実感し、そうだと確信した上で(自分に許した上で自己一致して)この言葉をかけられるようになったからだ。
僕のnoteを読み続けてきて下さっている方には、より一層届きやすくなっていると思う。僕が本気で悩み苦しみ向き合ってきている生の声に触れ続けて頂いているからだ。
「ほんとは、休みたい」
って、セッションで口にできる人が増えたように感じるのは、このこととも無関係ではないだろう。
僕が、僕と繋がった言葉で、自身の人生に向き合い、命の願う声を聴き、その物語を語り続けていることが、「会う前に会ってもらった」お相手に伝わる。
そうして「この人とのかかわりにおいてはこの話がゆるされているんだ」と理解した上で、対面することになる。
だから、より早く、率直な願いの声に辿り着ける。
だから、発信で何を語るのかというと、
自分自身の、自己一致した言葉で語る、率直な物語だ。
「この価値観を示そう」なんて肩ひじはる必要はなくて、自分の感情が動く話、何か気にかかること、ぜひとも聴いて欲しくなった思いなど、「自分にまつわること」ならなんでもいいと思っている。
そこでどこまで自己開示ができるかだ。率直に本音で語っていると、読んで下さる方に伝わるかどうかだ。
僕たち個人のコーチがどうやって選ばれるのかというと、「僕たちの価値観に触れて、感情が動いた」体験をして下さった方が、費用と時間をかけてでも叶えたい願いや、解決したい悩みを握りしめながら、「この人となら、今の延長線上にない未来を創れる」と信じてもらうことによって、である。
経歴や実績、技能、口コミ。色々と選ばれる要素はあると思うけれど、僕は、「僕の価値観と物語に触れて心が動いた方」と一緒に人生の変容の物語を歩んでいきたいし、きっとその方が、より速く・より遠くまで行けるのだ、と確信している。
会うべき人に、会う前に会う。その状態をつくっておく。それが、僕が発信活動を続けている意味合いである。
要するに、あなたに会う前から、あなたとの対話の質を高めたい、という願いの発露だ。
音声でもっとこの話を聴きたい方へ
アプリでバックグラウンド再生されたい方はコチラ
このnoteを書こうと思ったきっかけとなった対談です。
コーチ同士の対談の中で、「自己開示」と「発信活動の意味合い」について掘り下げています。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました!
どこか「仕方ない」と自分の生を諦めていた僕が、人生を取り戻したのは、自分の願いを知り、これを指針に生きることを選び、行動を重ねてくることができたからだなと実感します。
コーチングを学んだことで、僕の変容は加速しました。
労働観が変わり、人生観が変わり、生きる質感が変わった。その感動を届けたくて、コーチの仕事をしています。
そんな僕の挑戦の原点にある想いを綴ったnoteはこちら。
ご自身の価値観を整理したり、居場所を探していくための構想を、「喋りながら考えてみたい」という方向けに、頭の整理にお付き合いするサービスを提供しています。
最近、「テーマも決めずにお喋りしたい!」欲が出てきたので、公式LINEにそんな企画を流すかもしれません。直接まーと喋ってみたいぜ、という方は、気軽にLINEで話しかけてもらえたら嬉しいです(公式LINE)。
「あなたの物語に出会う嬉しいその瞬間」を、心待ちにしております。