稽古考47
■ 2005/09/12 三松禅寺道場「稽古通信」
本日晴天、暑い。暦の上では秋なのに、暑い。真夏日が戻って来たようだ。夜の三松禅寺稽古も、これがまた、暑い。
体転換から二教取り、『抑え込み』。交差取りから二教を極め、極めた手を解き『小手返し』。横面打ち『一教抑え込み』。横面打ち『四方投げ』。片手取り(順手)から互いに押し合い、手のひらを返し、内に転回して『四方投げ』。このあたり迄はオーソドックスな捌き、転換、技の指導。
その後、体転換から当て身を入れつつ相手の腕を内転回でくぐり、『回転投げ(表)』。ここで少し変わっていたのは、くぐった際「盗み足」で軸足を少し摺り足で引くが、通常稽古の様に大きくは引かない。三松禅寺道場ではよくやる。内転回『回転投げ(表)』に限らず、内転回『入身投げ』もこの要領でやる。
出来るだけ足を引かず、腰を落とし、腕(肘)を使い、受けを自分の中心に引き込む稽古。足を引く事に慣れている者にとって頗る、難しい。この道場は「難しい」を敢えて行う。「腰の鍛錬、腰の鍛錬」と念仏のように唱え、肘を柔らかく使った「呼吸法、呼吸法」とまた唱えながら稽古。
座って、ちょっと変わった呼吸法の稽古をする。1、相手が下(下段)に抑えにきた場合。これは、手首を腰とともに前に押しだし、すかさず手首を丸く返し、手のひらを相手に向ける。2、通常の(中段)抑え。オーソドックスな呼吸法。3、そして、上(上段)に逸らした場合。出来るだけ肘を使い、下方向から攻める。長い時間やったので「足がちょっと」、辛い。「立って、やろう」と(相手に)提案。徐々に二組三組、見ると皆、立ってやりだす。「呼吸法は押し込まれた状態から始めては駄目」。立ってやる際は特に注意。腕を通して前に呼吸を出してゆく稽古をする事。
そして、変わった稽古、もうひとつ。半身で両手を取られた状態から、相手が押し込んできた場合、きた方向に逆らわず、腹と両手を九十度捻り、大きく両手を振りかぶり『側面入身投げ』の要領で腰を逆に捻り返し、相手の中心に手刀を斬り下ろす。案外簡単なようで、合わす呼吸が難しい。何度かやる内、様になってくる。今日は唱えるながらの稽古、「武産、武産」。
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