稽古考33
■ 2004/12/09 「横面打ち(内)転換一教抑え込み」考
高の原道場で、横面打ちを入身(内)転換しながら捌き、『四方投げ』の稽古をしていると、道場長が、「島根の研鑽会で、これの『一教抑え込み』、長い時間したな」と言う。相手の横面を「止めずに流す、難しい」とも。「転換の際、当て身で止まると、相手の強い打ちは流せない」。「180度転換した時、横面を切り下ろしすぎてしまうと一教の抑えにもっていけない」。やってみようか、と言う。
短い時間であったが二人で稽古をする。「そんなにおもいっきり打ってきたら、流せない」とは、心の中の独り言。口から出るのは「どうも当て身で自身の動きも止まる。捌けても、一教抑えにもっていけない」。確かに遅れている。流しと一教の返しが、である。
通常の横面打ちでは『一教抑え込み』は、さもなくする。また、重心を乗せた強い打ちには、転換の際の当て身で相手を崩し、然るのちに『抑え』の余裕をこちらが持つ。しかし、『流す』稽古ではこれが出来ない。
「(自分が先に入身し転換するのは変わりないが)入身転換を、通常よりほんの少し、速くする。その呼吸が『流し』を可能にする」。と、道場長。また、「手刀を(四方投げや入身投げの時のように)切り下ろし過ぎないで流す要領でおこなうこと、速く転換した分、一教の返しに向ける」。と。
島根の研鑽会での稽古を、久しぶりの「二人稽古」で行う。横面打ち抑込み、天地投げの腕の返しなど、充分得ること多し。