稽古考38
■ 2005/02/07 『横面打ち、真上から打つ』 考
『横面打ち』を、横或いは斜めから打ってくる。それは違うでしょう、と私。『正面打ち』を真上から打つのと同じように、『横面打ち』も真上から打つ。
先週、郡山道場でも近鉄道場でも同じ事を、言う。『横面打ち』が袈裟斬りで、相手のこめかみ、又は袈裟を狙って打つとするならば、明らかにそれは真上(頭上)から振り下ろさないと、横なぐり(なぎり)となる。
居合の刀法に於いては、袈裟斬り逆袈裟とも、『理合』は真上からとなる。刀を抜き払った状態での、横から或いは斜めから斬り下ろす刀の運びは殆ど、無い。まれに、相手の胴を横から打つ(斬りつける)ものがあるが、これは、相手の太刀を受け流した時のみの二の太刀である。
合気道の『正面打ち』や『横面打ち』が、どの流れから来ているのか私は知らない。が、古流、またその流れを汲む抜刀術であっても同じで、『横面打ち』は真上(頭上)からの振り下ろすのではないだろうか。
『正面打ち』『横面打ち』。自らの腕を「刀」だと想定して打ってゆくのであれば、上記の『理合』を了解する。当然、打ってゆく腕は(自然に)伸ばした状態が必要であろう。