稽古考44
■ 2005/02/23 『四方投げ稽古』 考
郡山道場の稽古の折にも気になり言った事でもあるし、先日の寒稽古で多く見られた『四方投げ』稽古。投げに気を取られる余り、相手の体の状態に注意を払わず投げにかかる『四方投げ』は、「受け」の腕が捻れた状態のままでの受身になるので、甚だ危険である。
腕は曲がる方向にたたんでやる。そして自分の頭上から中心線に沿って切り下ろす。敢えて付け加えるなら、自分の腹と足先を相手の背中の方向に転回(転換)させて極めは行う。その過程では、自身の腕もしっかり伸ばし、当然、崩れたままの相手の腕も伸ばしてやる。最後の投げにかかる時、はじめて相手の腕を曲げたたみ、自らの(前)足先方向に極める。
そうすれば「受け」は(余分な痛み)を感じることなく受身が出来る。「取り」の前面に「受け」の腕を曲げさせたまま誘導し投げるのも、一概に間違いとは言えないが、稽古としては余り勧めない。背方向に自分の腹(腰)を廻しきる『四方投げ』は、転回(転換)稽古にうってつけなのではないだろうか。
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