カワイイのはクチでした #9 カピバラのクチ
カピバラは世界最大の齧歯目(ネズミの仲間)。動物園愛好家の皆さんに絶大な人気を誇っております。かくいう私も大好きでして、どこがいいって、そりゃもちろんωすなわちクチとその周辺が素晴らしいのは当然として、温和な性質といい、少々だらしなく見える生活態度といい、家族で仲良く温泉に入ったりする様子といい、一目見ただけで誰もがグッと魅了されてしまう、愉快で不思議な動物なのであります。
カピバラは南米のアマゾン川流域あたりの水辺で生活する動物ですが、日本でも各地の動物園で飼育されており、すっかりお馴染みの動物となった感があります。長崎バイオパークや伊豆アニマルキングダムなど、カピバラと直接ふれあえる施設もありますので、一度は撫でてみたい、ふれあってみたいと思われる方は、お調べのうえぜひぜひおでかけください。写真だと体毛がちょっと固そうに見えるかもしれませんが、実際かなり固くてデッキブラシのような感触です。チクチク。
さて、この写真は伊豆アニマルキングダムのふれあいコーナーにいる人気者カピバラのユキちゃん。飼育員さんが持っている木の葉っぱが食べたくてクチが半開きになって、ベロまで見えちゃってます。まこと、お茶目でノンビリした風情に心が和みます。鼻の下がビローンと長くて人が良さそうに見えますが、これは、そう、第6回で紹介したモルモットのωを大きくしたような感じですね。モルモットの和名はテンジクネズミ。そしてカピバラの和名は、なんとオニテンジクネズミと言います。なんとも和やかな鬼ですね。ふふふ。
このnoteは、2013年に新聞で配信したコラム(全12回)です。