思い出
いとこを書いたらイトコになる。
他人のようで他人じゃないよね。君にとってはいとこだけど、私にとってはイトコ。
文字にしたらいつもイトコはイトコだ。
人生で心に残ってる出来事ベスト3をあげてと言われた。
家族で沖縄に行ったこと。
イトコのピアスが一つ増えていたこと。
部活で優勝したこと。と言った
思い出に、二親等、三親等は入らへんねん!とブチギレられた。思い出は他人と刻むものやから、身内と刻むものじゃない!と怒られた。
その時から、完全にいとこはイトコになった。
身内だけど、思い出を刻まない他人となった。
人生を一周先回るイトコは、私に追いつくことなく、私は背中ばかり見ていた。
15歳差、1番近い大人だった。
ピアスを開けて、金髪に染めて、会う度に彼女が変わっていて、夜になったら仕事に行く大人だった。大人の世界は、自分が踏み入れていないものばかりで、大きな背中に見えた。親は、ピアスも開けてなくて、金髪にもしていない大人を謳歌していない大人に見えた。
15歳離れているイトコとは、特に一緒に刻む思い出はなかった。
自分が中学生になり、追いつきそうになった時に、イトコは結婚して子供もできて、また一つ大人の階段を登った。
みんなにとってのいとこは、自分にとってはずっと交わらないイトコになってしまった。
これが正解なのか?思い出は三親等と刻めないのか?周りのいとこを聞く度に思う。
いとこは、いとこ。
イトコは、イトコ。
あの子はひらがな表記で、私はカタカナ表記
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