ARの未来について:これまでにないARの仕組みで広告を変えてみる
ここまで事例や数値を元に書いてましたけど、ある程度探せば入手出来る情報が多かった事は否めません。
ここまでのARに関するデータや情報をまとめる事で僕自身整理が必要だった事もあります。もちろんデータが間違えている場合もあるかもしれませんので、その際はお手数ですがお知らせください。
今後の記事は僕自身のこれまでの研究・開発の経験を元に得たものです。
何かの参考やこれからのARビジネス参入について考えるきっかけになっていただけたら嬉しいです。
もしビジネスに使いたいとか実現するために内容をもっと知りたいと思われた方はいつでもご連絡ください。お待ちしています。
現在のAR広告について
AR関連の有望なビジネスは何がありますかと聞かれたら、僕の場合は先ず広告ビジネスを上げます。現在のAR広告の主流を見てみましょう。
空間認識を使った広告:現実空間の奥行きや配置を読み込み3Dのオブジェクトを正しい位置に配置します。例:Google、日産、IKEA、adidas等
画像認識を使った広告:ARマーカーや画像、ロゴを認識し、それをトリガーに特定のエフェクトやデータを表示させます。例:ペプシ、バーガーキング等があります。
どちらも既にユーザーと接点を持った上で体験を提供するプロモーションとしての性格が強いのが特徴です。この二つに加え、厳密にはARでは無いのですがユーザーの位置情報を利用したジオターゲティング広告が注目されています。これはユーザー属性と位置情報から最適な広告を表示し、認知度を上げる、もしくは店舗へ誘導するのが目的となります。
AR広告の定義
ここでAR広告について少し考えてみましょう。
AR広告の基本的な目的は、現実の空間にデジタルの情報を表示させる事で、依頼主の目的を達成する事です。現実の空間ですから問い合わせを掛けたり店舗やイベントへの誘導が目的となります。
AR広告とは現実空間に即した情報ですから座標軸を伴う位置情報、そしてユーザーのキーワードに伴う情報が表示されるべきです。
これですと、どこで何が行われているか、といった情報が表示されます。
ただしこれだけは現在のGoogle Mapsと変わりありません。
例えばイベントの場合「いつ、どこで、何が」の情報が全て揃わないと行く事が出来ない、行動が出来ないことになります。
特に「いつ」に当たる時間軸は1日単位ではなく時間帯も重要な情報です。
この場合目的は現実空間での誘導を行うためのものです。ライブでもある訳です。その情報には「いつ、どこで、何が」が必須ではないでしょうか。
これからのAR広告について
その上で僕の考えるこれからのAR広告とは以下のものになります。
条件を入力、結果が地図上に表示、場所と時間を登録、必要な時にARで案内する事で1分程でその街で起こっている事を理解するというものです。
またユーザーの許諾を得る事で実際の広告効果を測定する事も可能でしょう。これまでの現実空間での広告で不可能だった事が可能になります。
・キーワード+位置情報+時間情報=リスティングAR広告
出張や旅行で初めて訪れた街、或いは今度行く予定の街で、自分の時間軸に沿った情報を集める事がどれだけ大変か、経験のある方にはご理解いただけると思います。(特にイベントに関する情報収集は大変です)
この仕組みはデジタルサイネージにも新しい道を示す可能性があります。
また僕の考えるプラットフォームでの広告出稿プロセスはとても簡単です。
一度アドレスを登録するだけで今まで同様自社SNSやWebサイトで告知すると広告として機能し始めます。
新しいAR広告をどうやって実現する?
必要なプロセスは大きく3つ、公開データの収集分類、データの保存、検索クエリへの返信となります。この流れをパイプライン化する事でテストサービスは可能になります。
データ収集の流れは以下のようになります。
クローラー→AIによる正否判別→AIによるカテゴリー分類/座標変換→DB保存
次にサービス側の流れです
検索クエリ→AIによる時間軸抽出→APIマッピング→地図マーク→AR上に表示
広告媒体の価値向上
広告としての価値は、表示する媒体・メディアのユーザー数に比例します。
今回のAR広告の場合も含め、一番大変なのはアプリなどサービスの普及をどうやって行うか、の部分です。
実は以前から事業化についてのディスカッションを行っており、その際に幾つかの企業の方と話したのですが、自社アプリのサービスに組み込みたいとの要望が多かった事に驚きました。これは検索の入り口と検索結果の部分をAPIで提供する事でユーザー数が増える事を意味します。それは必然的に提供先が増えると共に広告価値が向上する事にも繋がります。
イベントデータ増→提供アプリ増→広告価値向上:ポジティブサイクル
それは「セカイカメラ」から始まった
この仕組みはWeb上の情報を収集し、AIが作業し、仮想空間やアプリにデータ提供を行うというものですが、ARを使いコンテキストの情報を表示させるサービスの先駆者は「セカイカメラ」です。
2008年、ARの先駆けとしてスタートしたサービスは惜しくも2014年にサービスを終了したのですが、とにかく早過ぎた、その一言に尽きるような気がします。先輩である井口さんが口火を切ったこの分野で日本発のサービスを絶やしたくなく、受け継がなくてはいけない、そんな気概を持っています。
これからやるべき事
何せ全財産を注ぎ込んでも時間もお金も足りない状況の中、諦めるという選択肢がないもので、パートナー探しを続ける事が重要です。
またこのARとの相性をICPを中心としたブロックチェーンに関しての深掘りを進める必要があります。もちろん開発も。
とは言え、日本時間の来る9/26-27日、Metaが「人類最高のARグラスを出す」と言い切ったので、何が起きるか楽しみに待つ事にします。
特許について
最後にこの仕組みに関してですが、昨年の11月に特許が取得出来ました。
因みに出願ではなく、登録されたという事です。
現在はPCTに関して進めております。
こちらももしご興味ある方がいらっしゃいましたら是非ともご連絡お待ちしています。
長文すみませんでした。
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