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久々の海外取材で思う事(日記2022年10月23日
11月29日に発売される「世田谷ベース」の別冊付録で
「FACTORY GEARマガジン 工具の本」を作りましょう。
と、いう話になったとき、海外取材をどうするのかだいぶ悩みました。
当初はコロナの影響で国外取材は難しいと考えていたし、
私自身も海外取材しなくても国内取材から伝えるべきことは
沢山あるだろうと思っていたので・・・。
今、ほぼ取材を終えて思うのは、本当に来てよかったなあということです。
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このコロナの期間、リアルな人の動きは大きく制限されました。
その分、リモートでの会議は増えたし、実際にリモートの会議を
してみると、もうリアルな会議なんてしなくてもいいなあと
思うようにもなっていました。
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だけど、久しぶりに実際にリアルに動いてみて感じることは
あまりにも大きかったです。
リモートはどんなに頑張ってもリアルには叶わない。
世界という舞台で仕事をするのであれば、
リアルに動くことを避けてはいけない。
そう思いました。
日本のサブウェイで、朝食べる500円位で買っているサンドウィッチが
1500円のプライスをつけて並んでいるのを見る。
でも、それは写真でも見えるけど、それを食べている人たちの様子や
その場の空気というのはリアルには感じられない。
ディーゼルがリッター300円していて、ガソリンより高い。
その高価な燃料を使って30キロ離れたところにご飯を食べに行く。
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サービスエリアでコーラを買ったら500円
情報としてはわかるけど、こういった経験が積み重なっていく
リアルな状況から自分が感じることは、携帯の画面から感じることとは
大きく違うのです。
前回の記事でも書いたけれども、
取引先の工具メーカーの状況、
イタリアという国の工具業界の立ち位置。
欧州での工具流通。
オンラインでもわかるけど、
それは現地に足を運んで、
人の口から発せられる言葉で得ることとは
全くレベルが違うなあと思いました。
なによりもイタリアという国の人々の
情熱的な感情溢れる人とのコミュニケーションは
リアルでしか伝わらないと思いました。
固い握手。ハグ。
肩を抱き合い、涙を浮かべて語る人。
貿易の仕事から
こんな瞬間を失ってしまってはいけないと思いました。
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世界と理解しあう為にも
私は世界で仕事したいと思います。
クリックひとつでミーティングを退出することは出来ません。
ヘルシンキを経由して19時間以上かけて日本に帰ります。
これもまたリアルでしか得られない経験です。