つくり過ぎない・嘘をつかないのが良い
桜岡に住んで10年目を迎えます。
先日、夫が薪小屋を作ろうと言って一緒にどんな形にするか話し合って、結局作らない事にしました。冷静に家の周りを観て、整理すれば車庫の中に薪置き場が作れそうでした。私達は、足し算より引き算派です。
夫は器用なので、薪小屋も上手なのを作ると思います。しかし所詮は小屋なので、きちんとメンテしないと朽ちるし雪落としの手間が増えます。「やり過ぎて風景を壊すもの」になってしまったら、それは将来この暮らしを引き継ぐ人の負担になるかもしれません。大切にしたいのは、余白です。
夫と一緒に住みだした頃は、張り切ってこの土地にガーデンを作ろう、畑もやろうとスコップを持って腰が痛くなるまで庭に居ました。花苗も随分買いました。段々自分の庭の手入れと仕事の両立が苦しくなり、この環境に馴染んで生存している品種は、だいぶ絞られました。今でも庭にある植物は、私がほとんど手を入れなくても育ち、もっと良いのは増え過ぎない事。他の生き物の邪魔にならず、共生出来ています。
便利な道具が流通し、SNSで素敵な暮らしの刺激を受け、つい手を出してみたくなる事もありますが、何日か寝かせて本当に自分達に合ってるか?数十年先も同じ温度で続けられるイメージが出来ているか?と思うようにしています。新しい事に挑戦する時は、無理をし過ぎていないか、何かに流されて思い付きでやろうとしていないか等を深呼吸して考え、やると決めたら、やる。
つくり過ぎず、自分に嘘をつかない暮らしが出来るようになり、仕事も日常も、余白のある環境の居心地の良さを知るようになりました。