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様子を見る

何がなんでもやってやる!
そんな強い意気込みは,とても大事なことです。
強い気持ちが経営を変えていくという面はあるものです。

しかし,いつもいつも進むことばかり考えていることも弊害があります。
経営は常に進むもの,
変化に対応しなければいけないもの,
何か一つでも行動しなければならないもの,
そんなふうに思っていると,立ち止まるということができなくなり,
自分の立ち位置を見失ってしまいます。

経営は進むことも大切ですが,立ち止まって「様子を見る」ということも必要です。
状況をじっくりを把握するのです。
いつも進んでばかりだと,状況の変化を見逃してしまいがちです。
また,立ち止まって,休憩がてら,様子を見ることも大事です。

厳しい状況になると,何かしなければならないとあせって行動する社長が増えてきます。
かつでの私もそうでした。
また,大変だからと体を動かしていると,仕事をしている気になってしまう社長もいます。
体を動かすことは大切ですが,
落とし穴は体を動かしていると「仕事をしている気」になってしまうということです。

様子を見ようと思うと,いままで見えていなかったものが見えてきます。
またこれからの展望も思い浮かんだりします。

世の中が,とにかく行動だ!と言っている時こそ,
天の邪鬼的にじっくり様子を見ることがよいのではと思います。
経営にとって大切なことは,「流されないこと」ではないでしょうか。

2009年3月24日
社長の掟 -今日の教訓- 1255号
二条彪著

東京は、と言ってしまうと環境のせいにしてしまっていますが、
どうしても人が多いところ、刺激が多い場所では、
忙しい人や人の流れが早いです。

一方で、地方に足を運ぶと緩やかに時間が過ぎていき、
今日何もしていなかったんじゃないか!と思ってしまうほど、
のんびりしています。

そんな、のんびり緩やかに生活をした自分を
行動している人と対比してしまうと、
何も変わっていなく行動していない自分に焦ってしまい、
「行動しなければ!」
「変化しなければ!」
と流れに飲み込まれます。

経営にとって大切なことは,「流されないこと」。

一歩離れた位置で、自分を俯瞰してみたときに、
すぐに変化を求めて行動するのではなく、
しばらく"様子を見る"ことを意識しようと思います。

「こうなければならないもの」
「こうでなければいけない」

このような考えは、自分を縛りつけるだけではなく、
社員や家族など相手にも「こうなってほしい」と求めてしまう
ちょっと危険な考え方だなと感じました。

今までは、何もしないというのは(極端に言うと)怠惰であると考えていた僕は、もしかしたら何においても行動している自分に酔っていて
「〜をしている気」になっていることが多いのかもしれません。

固定観念を取っ払って、見るものをフレッシュに感じようと思います。

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