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【特集】松阪版HUG(防災ゲーム)(主催:スーリヤ)を取材しました。

〈投稿:2024年7月9日〉

aroMaWEB特集では、松阪市で活動する市民活動団体の概要や活動をご紹介していきます。
今回の特集は、松阪市市民活動センターと住友理工の協働による助成プログラム、住友理工「夢・街・人づくり助成金」事業で2023年度に採択された助成事業の中からピックアップして取材に行った様子をお届けします!

6月2日(日)と30日(日)に避難所運営ゲーム(松阪HUG*)・研修会(主催:スーリヤ)が開催されました。
当センターの登録団体であるスーリヤさんは、主に青少年の健全育成や防災啓蒙活動、地域福祉に関する活動などをされています。
今回は6月30日の会場に伺い、イベントの様子を取材してきました。

*HUG ( H:避難所 U:運営 G:ゲームの頭文字)は、静岡県が開発した防災図上訓練です。避難者の特徴が書かれたカードを、避難所に見立てた平面図にどれだけ適切に配置できるか、また避難所で起こる様々な出来事にどう対応していくかなどを体験できる、防災シュミレーションゲームです。

研修講師の水木先生(三重大学准教授)

イベント募集には予想以上の反響があり、当初の定員を大幅に増員、2日間で約90名の参加がありました。
イベント当日は、今回の松阪HUGの監修を務める三重大学准教授の水木先生の講義があり、HUGについての説明、災害時に必要なことは何か、避難所で実際に起きている問題などをスライドを交えて解説。
班ごとに自己紹介と役割分担が決まったらいよいよスタート!
今回は6~7人の8班に分かれてHUGを進めました。

平面図の避難所に避難者やイベントが書かれたカードを相談しながら配置していきます

カードは全部で約200枚あり、様々なカードを避難所に見立てた図面に配置します。本来は、避難所で次々と起こる課題に素早く対応するために、HUGでは時間内に全てのカードを捌くように進めるのが基本。しかし、素早い判断でスラスラと進む班もあれば、1カードずつ丁寧に考える班もあり、全てのカードを捌けたのは1班だけでした。

HUGを一通り終えて、それぞれの班が振り返りを発表しました

一通りHUGを体験した後は、各々の気づきや感想、内容の振り返りをまとめて、各班が発表を行いました。
「一市民として、避難所の運営の難しさを知った」
「自分たちの地域のことなので日頃から出来るようになっておかないといけないなと思った」
「序盤が解決しないとその後の対応が全て詰まってくる」など、
避難所運営という非常時における判断の難しさや課題に気づかれたようです。

用意された平面図の紙に班ごとに受付や仕切りなどの場所を書き込んでカードを配置します

今回のイベントには、HUGを初めて体験する方、地区の消防団、独自HUGを制作した玉城町防災ボランティアの方、遠くは県外からなど、非常に多くの方が関心を示され参加されました。研修講師の水木先生からはイベント終了後に「皆さん熱心に参加されていましたね」と感想がありました。
HUGは、実際に災害が起こってからでは対応に迷う判断を疑似体験から学ぶことができるツールです。今回の気づきが災害時にはきっと役立つはずです。

「学校や自治会、団体などから依頼があれば、その地域の地名採用し、地区のハザードに対応したオーダーメイドのオリジナルHUGを作成し、研修を行います」と、スーリヤさんから今後の展開について教えていただきました。
今後、ブラッシュアップを加えた内容で8月にHUG開発元の静岡県からの許諾を目指しています。
完成版のお披露目がとても楽しみですね!
スーリヤさんが作成する松阪版HUGについて、ご興味のある方、もっと詳細を知りたいと思った方は、ぜひスーリヤさんまでお問い合せください。


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