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【アイアムアヒーロー】邦画とは思えぬハイテンションなゾンビ映画

『アイアムアヒーロー』(I Am a Hero)は、花沢健吾による日本の漫画 (全22巻)だ。これを実写映画として制作、2016年4月23日に全国東宝系にて公開されたのが本作。

【ストーリー】

アイアムアヒーロー_逃げまとう

東京がゾンビ感染によるパンデミックにより、崩壊していく世界を描いた作品。主人公はさえない35歳の売れない漫画家であり、見た目や言動もいわゆる「オタク」を彷彿とさせる風体。一見頼りない主人公の「鈴木英雄」だが、クレー射撃を趣味としており散弾銃(いわゆるショットガン)を所持している。ゾンビ世界で銃を所持していることは大きなアドバンテージであり、当然物語にも大きく関わってくる部分です。

特徴的なゾンビ(感染者)たちの形容

ゾンビと言えば、ジョージ・A・ロメロ監督に見られる古典的なゾンビから、「28日後」やリメイク版「ドーン・オブ・ザ・デッド」のような走るゾンビなど様々ある。しかし、この映画に登場する感染者たちは、それらとも少し様子が違うんですよね。生前の癖や習慣に大きく左右され、普通にしゃべったりもする。運動能力なども継承されている個体もあり、個体ごとにかなり個性がある。もちろん皆、見た目は不気味なゾンビですけどね。

ゴア表現はかなり高め

アイアムアヒーローやばめ

これは鑑賞して一番驚いた点。メインキャストが「大泉洋」「有村架純」「長澤まさみ」とメジャー級の面々。おそらくゴアシーンなどは、かなりマイルドに補正されてしまうだろうと危惧していたのだが、それは杞憂に終わった。この映画ではゴアシーンがこれでもか、と言わんばかり登場する。邦画で、ここまでハイテンションなゾンビホラーはあまりお目にかかれない。よくぞ原作の雰囲気を壊さず、ここまで作り上げたなぁと思う。

人物像の掘り下げはやや不足感が

本作は、原作漫画の1/3程度の内容を、2時間ちょっとにギュッと詰め込んでいるため、主要人物の掘り下げについては若干不足していたように思う。主人公「鈴木英雄」の「アク」の強さも映画版ではさほど感じず、ただの気の弱いおっさんに見えてしまう。また、「比呂美ちゃん」や「小田つぐみ」についも掘り下げが甘いため、今一つ人物像が見えてこない。特に比呂美ちゃんについては、その後のストーリーに大きく関わる人物なのだが、映画版ではあまり存在感が無かった。

全体的には非常に良くまとまっている

アイアムアヒーロー

人物像以外については、あえて細かいエピソードは省き、ゾンビ映画ではお約束の「ショッピングモール」を舞台の中心にした点は良かった。また、最後には感染者たちとの大バトルも用意され、映画としても「鈴木英雄」としても、最大の見せ場を作ったのも見どころがあって良かった。

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特に、非常に不気味で、やたらと運動能力の高い、高跳び選手風ゾンビをボスのような位置づけにした点も、映画を盛り上げる要素としては非常に良かったと思う。このゾンビは本当に不気味で最後まで存在感があった。

まとめ

邦画にも様々なゾンビ映画があると思うが、予算、キャスティング、ゴアシーンなど、様々な要素が高いレベルで実現されており、邦画ゾンビ映画としては最高峰と言っても良いのではないかと思う。また、純粋にゾンビ映画として、これほどハラハラドキドキしながら観れた映画は久しぶりだった。こんな映画が邦画界から生まれるとは正直思わなかった。ゾンビ映画、ホラー映画がお好きな方なら、是非観て頂きたい一作。

アイアムアヒーローパケ画像2


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