あれから
時々ふと彼を思い出す
時々じゃなくて
あれから彼を思い出さない日はないくらいに
連絡手段は無く
私には彼を忘れることしかできないのに
忘れたくて
彼との想い出に身を置いてみる
彼の言葉を思い出してみても
私への好きな気持ちは無かったことに気づく
あのときに気づけなかった
自分の愚かさを呪い
そして愛おしく思う
何も見えなくなるくらい
彼でいっぱいだった私
あんなに私を"好き"で満たせた時間は
今まであったかわからない
会えないことはわかってる
それでも
彼にあいたい
もう
たぶん
一生会うことはないと
わかっていても
もしかしたら…を想像する
そのたびに自分に言い聞かせる
過ぎ去った人
現れることは無い人
待っても来ない人
女風のセラピストさん
プライベートだと思わせるのが仕事の人
私にできることは
前を向いて歩くことだけ