[架空アニソン祭2024]投稿曲「パルプ・ノンフィクション」について
架空アニソン祭2024は5/4~5/6に開催された,架空のアニソン(TVサイズの90秒という縛りつき)を作って投稿しよう!という楽しい祭です.
この祭に,好きな漫画「ファイアパンチ」のアニメ化を祈念して「パルプ・ノンフィクション」という曲を拵えて参加しました.
ファイアパンチを未読の方は,なんでこの記事を読んでいるのか分かりませんが,是非ファイアパンチを通読していただきたいと思います.
拙作を聴いていない方は,ファイアパンチを全部読んだ上で曲を聴いていただいたらいいかもしれないしそうでもないかもしれないです.
ファイアパンチは万人受けしないというか,難解な作品ではあるのですが,幸いなことに賢い方々によって書かれた解説記事がいくつかnote上に存在しているので,理解に困った際に参考にすると良いと思います.僕も読んでてありがたかった記事はスキしてあるので辿って読んでいただいたら捗ることと思われます.
以下多いにネタバレを含み得るため未読の方は早く全部読んでください.
架空アニソン祭の存在を知って参加しよう!となってからテーマをファイアパンチにしよう!と思い至るまでに時間はかかりませんでした.
まず本当に架空のアニメを考えて曲を作るのか,それとも実在する何らかの作品のアニソンを作るのかという二択が発生するわけですが,架空のアニメの設定考えるの面倒だし僕は好きなものを布教するのが好きなので,好きな作品のIFアニソンを作ろう!という方向に向かうことになりました.僕は藤本タツキ先生の作品が好きなのでタツキ先生の作品でアニソンが作れそうなものを思い浮かべたところ,ファイアパンチかチェンソーマンか,あるいはルックバックかさよなら絵梨かという状況になるわけです.ルックバックもさよなら絵梨も連載作品ではないしテレビアニメというよりかは映画という感じの作風なので,ファイアパンチとチェンソーマンが現実的.チェンソーマンはEDが毎回変わるとかいうバカみてえな豪華さをしており,それでなくともOPがKICK BACKとかいう最強の曲なので,まあわざわざそこに殴り込みにかかる理由はないですよね.ファイアパンチで決定です.
ところで無色透名祭IIという2023年11月に開催された,作者名を伏せて楽曲を投稿しよう!という楽しい祭で出会った曲の中に,これどう考えてもトガタの曲だろ...というやつがありました.なんならネタバレ後に作者のつべで公開された動画のイラストなんかもろにあのシーンのトガタなんですが,Twitter見に行っても特に声明を出していなかったので,まああんまり気にしないことにしました.あんまり気にしてないのですがネタ被りするのもアレだと思ったので,曲の主体をトガタにすること及びその曲で連呼される「生きて」のフレーズを封印する運びとなりました.該当する曲は第2期のED曲だと勝手にみなすことにしています.すっげえ曲だったのですが全然気にしてないですよ.
敢えて3期にわけてその中で第2期を選択した理由はそんなに大したことではなくて,万が一アニメをファイアパンチとすることが被ったとしてもそこでコンフリクトが起きないようにという配慮と,作中で音楽的演出が登場する貴重なシーンが僕が考える第2期の中に登場するからです.ちなみに見た感じ曲のテーマをファイアパンチにしている方は僕以外にはいなかったので,次回があれば1期に戻ったりということも全然ありだと思っています.まあ今のところは次はシャークキックにしたろ!とか思ってたりするんですが.
アグニとトガタがドマのところに行くシーンでバットマンが信者どもを指揮して合唱するシーンがあります.非常に映画的でこの後の展開も踏まえて是非とも映像で見たいシーンなのですがそれを一部先取りする形にしたというか,合唱という形態を拝借してファイアパンチ要素を取り入れるために第2期ということにしようという運びになりました.
映像については,単純にお絵描き・映像編集能力がなく楽をしたかったというだけの理由で,雪景色の演出という体で白背景を使っています.それだけだとあまりにも味気ないので白に映える朝焼けと,それを映している映画館を徐々に画面に表示していくという演出をやっています.が,全て手抜きがしたかったがためなので,動画に深い意味はないです.普通のアニメだったら絶対にアグニの弟子()3人はいい感じのカットで登場するやつだと思うのですが(4巻の表紙みたいなイメージ)労力を考えて断念しました.映像の終盤で映画館であることが明らかになりますが観客は話が進むごとに増えていく演出があるやつだと思います.最悪です.本当は座席にルナが座ってる状態にしたかったのですが,原作に準拠すると後ろから座ってる人の頭が見える状態ではなかった(それはそう)ので断念しました.これは面倒だったからという理由ではないのでくれぐれも誤解なきよう.作業が減って助かったなんて思ってないですよ.
パルプ・ノンフィクションというタイトルにも深い意味はないです.タツキ先生が映画好きなので映画関連で作詞のネタを探していた時に思いつきました.パルプってなんかよく燃えそうなイメージがあるので採用しました.
ファイアパンチはジャンルがコロコロ変わる漫画なので,じゃあ音楽もということでコロコロジャンルを変えています.またサビが壊してとのことなので音楽を色々ぶっ壊すことにしました.ペトルーシュカ和音という由緒あるキモ和音を使って和声感をぶっ壊してみたり,頻繁に転調して調性感をぶっ壊してみたり,変拍子を織り交ぜて拍感をぶっ壊してみたりといったことを試みて,ポップさを保てる範囲でぼっこぼこにしました.
読み返していて,アグニの役割が変わるのは誰かが決めた予定調和をぶち壊すときだな〜と感じたので,ハーモニーを壊してという歌詞を入れたりもしました.こういう音楽と歌詞の相乗効果好きです.
作詞していた時のお気持ちとしてはユダからアグニへの願いになっているように思われます.もちろん歌詞の解釈は自由なものであり,アグニとユダの2人だけでなくなるべく多くの登場人物の心情に掠るように単語を拾ってきたので,ここでのお気持ちは公式が勝手に言ってるだけというやつになります.
ファイアパンチの根幹をなすテーマである演技についての歌詞になったと思っているのですが,他のテーマである見た目や教養については触れていないし,拳という語を入れたかったという心残りはあります.
演技,すなわち嘘といえばということでボーカルは重音テトです.ユダとルナが重なるように,UTAUテトとSVテトを重ねました.
ここまで読んだあなたはきっとファイアパンチと架空アニソンに興味がわきわきしているところだと思います.次にファイアパンチのアニソンを作るのはあなたです.聴きたいです.一緒に世界を殴ってまわりましょう?
ちなみにキャラクターとしてはネネトが一番好きです.かわいいから.トガタと過ごして教養がないことを自覚しつつ(妙な方向に)成長したサンに言い返せなかったところから,旧世代の遺物なんか碌に残っていないであろう世界で最期に映画館を建てて,サン(アグニ)の教え子が旧世代について説明できるようになるまでにどれだけの努力をしたのか想像するに余りある.なので,ネネトの曲を作ってくれたらめちゃくちゃ嬉しいな〜.
最後に好きなシーンを16個テキトーに厳選して列挙して締めとさせていただきます.
ファイアパンチ 圧巻のタイトル回収
「ファイアマン」 タイトル回収せんのかい!
「カットだよ! カット!」 ここの演出初見時めちゃくちゃ興奮した
「完璧だ...!」 思わずトガタを撮るネネトに草
「どうだ テンポよかったろ」 アグニくんに同感
(何でも...!) まじで草
「地球が〜」 どちらかというとストーリー構成や設定にんほる人間なのでんほ
おおおとなりました
「ファイアパンチ」 この映画()屈指の名シーン
「氷の魔女さ」 うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
「やっぱり俺は後でいい...」 流石お兄ちゃん そしてネネト可愛い
「遠い昔 遥か彼方の銀河系で...」 直前で捨てられたタバコの意味深さよ
「生きて...」 この映画屈指の泣きどころ
「俺がファイアパンチを殺す...」 いたわしくて笑うことしかできない
「くっふ...ふふふ... くふふふふふ!」 目に涙浮かべてんのがさあ...
「地球は〜」 有識者の解説を読んでああ... そういうことだったのね... となりました
スタッフロール 最高の映画でした
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