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200630_cinema staff『前衛懐古主義Part2 -2018.2.22 EX THEATER ROPPONGI』

前衛part2

少しだけ古い小説を開いて

過去音源に収録された楽曲のみで構成したライブの第2弾。今回はメジャーデビュー直前直後にあたる『cinema staff』『into the green』『SALVAGE YOU』の3枚より。バンドに出逢うベストタイミングは作品との波長が合った時だと思っているので、旧譜に手をつけることがほぼない。が、このライブDVDを通してcinema staffのちょっと昔の物語をチラリと覗くことになった。9割が初めて耳にする楽曲たちだが、やはり感じたのは「小説を読んでいるようだ」ということだった。物語の書き出しが重要であるように、辻さん(Gt.)の奏でる印象的なイントロフレーズが綺麗に耳に止まったことが、cinema staffに興味を持ったきっかけにもなっている。抑え切れずフロアの人波へ身を任せに行くのは、今でもときおり見る光景。三島さん(Ba.)は「俺らにしかできないことしかやりたくなかった時代」と振り返るが、この当時に焚べられた不満やわだかまりが確固たる原動力となって、今に繋がっているのだ。根本的な部分は何ひとつ変わらないのがこのバンドの強さ。青い炎が最も温度が高いという事実を、cinema staffの歩んだ小さな物語で思い出した。ブレない心を燃やし続けてまたライブで見せつけてほしい。


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