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200226_THE KEBABSレビュー

THE KEBABSジャケ

イカした奴らがバンドを組んだ。だが私がよく知るのは田淵智也さん(Ba)のみなので、まずはインタビューを読んだ。4人が口を揃えて「楽しそうだから」と話し、メジャー・デビューには “ライブ盤”という形を選んだ。自分たちが何者であるかの、最もわかりやすい証明。いろいろと単純明快なバンドだ。
このバンドへの敷居を下げる要因となったのは、新井弘毅さん(Gt)・鈴木浩之さん(Dr)の放つシンプルなリフとリズム。バンド聴き歴の浅い私にもとてもノリやすい。佐々木亮介さん(Vo)はユニゾンのトリビュートで聴いていたが、咆えるようなしゃがれ声が苦手だった。それ故に<ホラー映画を観よう>の語りには恐怖を覚えるが、<ピアノのある部屋で>には心の奥を熱くさせられ、彼の歌声がほんの少し好きになった。
THE KEBABSというバンドは間違いなく楽しいと確信できた1枚。いい大人がいつかの少年に立ち返っているみたいだ。しかし濃縮感あるロックに仕上がるのは、4人4様の音楽活動がバランス良く活きた賜物なんだろう。それぞれの使命をひとまず置き、「バンドは楽しい!」という事実だけを体現しているメンバーを感じられるというのも、ファンにとってはうれしいことである。


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