熱中症からこどもを守る
元保育園看護師のもりちゃんです。
今回のテーマ【こどもの熱中症】
前回は熱中症の基礎知識について説明しました。
今回はこどもに対象を絞って説明します。
が!もちろん、おとなに対しても役に立ちます!
なぜなら、おとなもこどもと同等なリスクを抱える状況はいつだって起こりうるから。
例えば、二日酔いでフラフラな時とかさ…笑
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本日の内容
・2つの弱点
・5つで防ぐ
・油断は禁物!
・3つで救う
・最後に
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<2つの弱点>
①体温調節機能が未熟だから
以前の記事『こどもの体温が見れないと命取りになる』でもお伝えした通り、子供の体温調節機能は未熟です。
外気温の影響を受けやすく、熱がこもりやすく体温が上昇しやすい身体です。
その理由を知りたい方は上記の記事をご覧ください。
もしくは、YouTube動画『【体温】こどもの体温調節とポイントについて』を見てください。
②自分ではできない
こどもは自分で熱中症を予防することができません。
もちろん知識はないですし、予防策を講じることもできません。
それに、体調の変化を認識したうえで、事細かに伝えるなんでできるわけがありません。
さらに、遊びに夢中になってしまったら、例え身体的変化が起こっていたとしても気づかずに急にぐったり…なんてことがありえるのです。
だから、おとなである我々が、こどもの命を守るために行動をしていかなければならないのです。
<5つで防ぐ>
①こまめに水分補給を
こどもは大人に比べて体内水分量の割合が高い、かつ、新陳代謝が活発なため、出ていく水分も多いため、脱水を起こしやすい身体の仕組みになっています。
弱点②が加わると、気づいた時には時すでに遅し、となりかねません。
夏場は必ず水分を持ち歩き、こまめに水分補給を心がけてください。
②サインを見逃さない
異常に汗をかいている、顔が赤いなどのこどものサインはこまめにチェックしましょう。
(詳しくは過去の体温調節の記事参照)
③衣服は調節する
汗をかいていたら着替えること、気温に合わせた服を着せること。
外出するときは着替えを持っていくこと。
それに帽子をかぶっていくこと。
うん、きっと自然にされていることだと思います。
でも、熱中症を予防するためには大切なことなんです。
④適切な冷房の使用を
これも『汗をかけないこどもたち(動画はこちら)』で説明しました。
一言でいうと、汗を出せる暑さに強い身体づくりが重要、ということ。
冷房の設定温度は低すぎないように。
たまには外気温を取り入れること。
⑤ベビーカーの放置プレーは厳禁
ベビーカーは地面との距離が近いため、地面からの熱の影響を受けやすくなります。
そのため、おとなが感じている以上にベビーカーのなかのこどもは熱環境に晒されています。
さらに、直射日光と輻射熱の挟み撃ちになると、こどもは地獄のような暑さに襲われてしまいます。
影を利用したり、長時間ベビーカーに放置しないような配慮をしましょう。
<油断は禁物!>
油断、それは「直接、日が当たってないなら大丈夫でしょ♪」という考えです。
具体的には、室内や車内にこどもを放置するのは危険だということです。
”絶対に安全”は存在しない、それぐらいの考えでいてください。
夏場の室内は屋外と同じような予防策を心がけ、こどもからできる限り離れないようにしましょう。
<3つで救う>
①涼しい場所に移動する
エアコンが効いている室内や風通しのよい日陰など、涼しい場所へ避難させる
衣服を緩めて休ませる
②身体を冷やす
表面が冷たくなっても身体内部は熱を持ったままである可能性があります。
そのため、体を冷やし続けることが大切です。
効果的に冷やす方法は
・太い血管のある部位(首、わきの下、足の付け根など)を氷で冷やす
・冷たい濡れタオルで身体を拭く
・風を送る
などです。
③水分摂取を促す
意識障害がなく、誤嚥することなく安全に経口摂取できるのであれば、経口補水を実施する。塩分・糖分が含まれたイオン飲料を、こまめに少しずつ飲ませましょう。
⇒症状が悪化しないか注意しながら経過観察する。
熱中症が疑われる状況では、少しでも意識状態がおかしければ救急車を呼びましょう。
<最後に>
記事を書いてて正直『当たり前のこと並べてるな』って思ってしまいました。
特に、予防や対応に関してね。
けど、わかっていると思ってても実際できていないことは多い。
例えば、早寝早起き、携帯の見過ぎに注意する、バランスの良い食事…
他にもいっぱいある。わかってるけど、できてないこと。
言うは簡単、やるは難し。
ただ、違うのは熱中症の予防や対応は”命”につながりやすいこと。
『いや、なんだってそうじゃん』たしかに。
だけど、少しだからと無断したらすぐに熱中症が襲ってくる。
子どもの場合はそれが命取りになる危険性だってある。
それが怖いところ。
私たちが自分自身に対して、わかってるけどできていないはまだいい。
けど、こどもは自分でわかっていない、かつ自分じゃできない。
だから私たちおとなが守ってあげなきゃ命が途絶えてしまう。
当たり前のことだから
いつもできているから大丈夫
そう過信せずに、もう一度生活を見つめなおし、考えてみること。
あなたの少しの判断と行動が、こどもの命を救うこともできる。
同時に殺してしまうリスクだってある。
こどもの未来はあなたにかかっています。
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<参考>
〔環境省 熱中症予防情報サイト〕
暑さ指数(WBGT)や熱中症、暑さ対策についての情報が掲載されています。
必要な情報がまとめられており、イラストなどでとても見やすく書かれています。
https://www.wbgt.env.go.jp/
ちなみに、環境省のYouTubeチャンネルもあります
〔Kankyosho チャンネル〕
https://www.youtube.com/user/kankyosho/videos
環境省のチャンネルでは熱中症に関してシリーズで動画が投稿されています。
1.早見優のLet’s Study!「熱中症の基礎知識と良い汗・悪い汗」
https://www.youtube.com/watch?v=2-lSZhiZuI8
〔総務省消防庁〕
熱中症に関するリーフレットなどが掲載されています。
https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/post3.html
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