汗をかけないこどもたち

こんにちは。元保育園看護師のもりちゃんです。


今回のテーマは【汗】


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《今回の内容》

・現代のこどもの抱えるリスク

・メカニズム

・こどもはうまく汗をかけない

・ずっと冷房の効いた部屋はNG‼‼

・最後に

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<現代のこどもの抱えるリスク>


最近の子どもは汗をかかなくなっているといわれています。


理由は、

汗を出す汗腺が発達する頃に外遊びをしなくなってきたから。


汗をかくことが減ると、汗をかきにくい体になってしまいます。

そうなると体内に溜まった熱をうまく放出できずに不調をきたしかねません。

そうならないために、今回は汗について学んでいきましょう。


<メカニズム>

汗が出るメカニズムを説明します。


皮膚のセンサーが気温を察知する

⇒脳の体温調節中枢が”暑い”と判断する

⇒自律神経に指令が伝達される

⇒皮膚の血管が拡張して放熱する

 +汗を出して、気化することで放熱

⇒体温が維持される


という仕組みになっています。


<こどもはうまく汗をかけない>

驚くことに、大人とこどもの汗腺の数は同じ。

その数、200万~500万個。(幅広っ‼)


汗腺とは、皮膚にある汗を分泌する腺のこと。

大人とこどもの汗腺の数は同じであり、生涯変わりません。


全ての汗腺が汗を分泌する力があるわけではありません。

(ちなみに、汗を分泌する力のある汗腺を能動汗腺といいます)

もともと、生まれてすぐのあかちゃんはこの力が未熟なため、汗をかけません。

暑い環境や運動、啼泣などの情緒的刺激によって、徐々に汗を分泌する力が身に付きます。

2歳半~3歳ごろに一定の汗腺が能動化します。


その後、小学校高学年や中学生になる頃に、汗を分泌する力がさらに発達します。そのピークは12歳。

(なんと手のひらは足の裏は大人の2倍汗をかいています‼)

そして、徐々に大人になるにつれて発汗量は落ち着いていきます。

(発汗機能は18歳まで未熟である、という情報もあります)


ちなみに、40歳を超えると発汗機能は衰えていきます。


実際、こどもは汗っかきのように見えますが、実際は汗腺の密度が高いからであり、量自体は多いわけではありません。


だから、小さいとき(特に2歳半~3歳まで)に、しっかり汗をかけるように環境を整えてあげることが大切です。


<ずっと冷房の効いた部屋はNG‼‼>

「こどもは体温調節機能が未熟なんだったら、冷房で室温が調節されているところにずっといたらいいじゃない」

なんて思いません?

たしかに、最近の夏は暑い‼とにかく暑い‼‼


けど、それは危険‼‼

なぜなら、ポイントは”こどもの発汗機能は未熟だから”です。


どういうことかというと…

こどもの発汗機能は暑さや運動などにより成長していきます。

もし、その成長段階で汗をかく機会がなければ、こどもは汗をかくことができないまま大人になってしまいます。

汗をかけないとうまく放熱できず、体温調節ができないままです。

もし、夏の暑い日差しの中を歩かなければならなくなったとしたら、体温を一定に保つことができず、すぐに倒れてしまう…なんてことになりかねません。


だから、冷房の効いた部屋ばかりで過ごすのではなく、たまに外気温を取り入れる冷房の設定温度も高めにするなどの配慮が必要です。


ただし、ひとつだけ注意‼‼‼

『熱中症』にならないように大人が対応してあげなければなりません

水分補給をしっかりすることや暑いサインを観察して衣服を調節してあげる、などの対応を忘れないようにしましょう。


<まとめ>


要点だけまとめます。

・汗をかくのは、身体の熱を放散し、体温を一定に保つため。

・こどもの身体は熱しやすく冷めやすい。

・こどもは成長する中で汗を分泌できるようになっていく。

・もし、汗をかくことなく成長すると汗を分泌できない大人になる。

・特に2歳半~3歳までは汗をかける環境を整えてあげる。


<最後に>

今回【汗】に焦点を絞って書いていて感じたことがあります。

汗ひとつ、取り上げるだけでもこんなに知るべきことがある‼‼

そしてこどもの将来を守るためにこんなに注意することがある‼‼

こどもって本当に手がかかるということを改めて実感しました。


しかし、私たち大人も、小さいころにそれだけ手をかけてもらったからこそ、今こうして健康に過ごすことができているんだなとも考えました。


小さければ小さいほど手はかかります。

全てにおいて、こどもは大人に依存しています。

確かに手はかかりますが、その子の一生を左右する一番大切な時期です。

育児真っ最中の方の中には、毎日が戦争で、先が見えない果てしない時間に感じている人もいるかもしれません。


しかし、必ず終わりは来ます。

どんな形であっても絶対に終わりは来るのです。

こどもによっては、なかなかひと段落できずに過酷な育児が続くことがあるかもしれません。

でもいつか必ず、ふっと離れる瞬間が来ます。

その時に「あーしてあげていればよかった」「もっとこんなことしてあげられたのに」なんて後悔は付き物かもしれません。

けど、その後悔は減らすことができる。


たまには楽したっていい。後回しにしたっていい。

だけど、今しかないその瞬間を大切にこどもと過ごしてあげてほしいな

と、私はすべての親子、そして保育者に対して願っています。


私もそんな瞬間をより充実させるために有意義な情報を発信できるように

今を大切に生きていこうと思います。


最後に、を予想以上に暑苦しく語ってしまいました(笑)

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

また次回もお楽しみに♪


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