マセラティの新型SUV「グレカーレ」の魅力を徹底解説!イタリア高級スポーツカーメーカーならではの仕様。
マセラティといえば、イタリアの高級スポーツカーメーカーとして知られていますが、近年はSUVやハイブリッドなどの新しい分野にも積極的に挑戦しています。
その中でも注目を集めているのが、今年から日本でもデリバリーが始まった新型SUV「グレカーレ」。グレカーレは、マセラティの中で最もオールマイティな存在として、またはブランドエントリーの役割として、新たに登場したモデルと言えます。
今回は、グレカーレの3つのグレード(GT、モデナ、トロフェオ)について、それぞれの特徴や違いを詳しく解説していきます。
GTはベースグレードだがパワフルなハイブリッド
GTは、2L 4気筒直噴ターボエンジンに48Vのベルト駆動スタータージェネレーター(BSG)を組み合わせたマイルドハイブリッドシステムを搭載しています。
このシステムは、低速域で電気モーターがエンジンをアシストすることで、燃費や排出ガスを改善するとともに、パワーとトルクを向上させています。
GTの最高出力は300ps、最大トルクは45.9kgmというスペックで、0-100km/h加速は5.6秒、最高速は240km/hという性能を発揮します。
また、GTは19インチタイヤを標準装備し、サスペンションはコイルスプリング式です。
ADAS(先進運転支援システム)も一部搭載されており、衝突回避や車線維持などの機能が利用できます。
モデナは装備とパフォーマンスを充実させた上級グレード
次に、GTよりも装備とパフォーマンスの両面を充実させた上級グレードが「モデナ」です。
モデナもGTと同じくマイルドハイブリッドシステムを採用していますが、エンジン側の出力を30ps高めて330psとしています。
これにより、0-100km/h加速は5.3秒と0.3秒速くなりました。最高速は240km/hと変わりません。
このパワーアップに合わせて、タイヤは20インチが標準で、オプションで21インチも選べます。
サスペンションは電子制御可変ダンパーを備えており、路面状況やドライビングモードに応じて乗り心地やハンドリングを調整できます。
また、後輪にはLSD(限滑差動装置)を装備しており、コーナリング時のトラクションや安定性を高めています。
ADASもフルスペック化されており、自動運転レベル2相当の機能が利用できます。
トロフェオは最強のV6ツインターボエンジンを搭載した最上位グレード
そして、グレカーレの最上位グレードとして、「トロフェオ」があります。
トロフェオは、マセラティの新型スーパースポーツカー「MC20」や新型クーペ「グラントゥーリズモ」にも搭載される、3L 直噴V6ツインターボエンジン「ネットゥーノ」を搭載しています。
このエンジンは、プレチャンバーという独創的な技術を採用しており、高い効率とパワーを両立させています。
トロフェオの最高出力は530ps、最大トルクは73.4kgmという驚異的なスペックで、0-100km/h加速は3.8秒、最高速は285km/hというスーパースポーツ並みの性能を発揮します。
このエンジンには8速ATが組み合わせられており、駆動方式は四輪駆動です。
しかし、基本的には後輪駆動に近い特性を持ち、前輪への駆動力配分は最大50%に制限されています。
これにより、FRらしい直感的なハンドリングやドライビングフィールを楽しめます。
タイヤは21インチが標準で、サスペンションはエアサスペンション式で、ADASもモデナと同じくフルスペック化されています。
グレカーレはマセラティらしい走りと快適さを兼ね備えたSUV
以上が、グレカーレの3つのグレードの特徴や違いでした。
グレカーレは、マセラティらしい走りと快適さを兼ね備えたSUVとして、多くのファンを魅了することでしょう。
また、来年以降には105kWhのバッテリーを搭載する電気自動車(EV)グレード「フォルゴーレ」も登場する予定です。フォルゴーレはイタリア語で“稲妻”の意味で、マセラティの電動化の先陣を切るモデルとなります。
グレカーレは、2030年に販売の全量をBEV化することを目標とするマセラティの新たなロードマップの一環として開発されたモデル。マセラティは今後もMC20やグラントゥーリズモなどの2ドアクーペや4ドアサルーンなどを展開し、5モデルの布陣で2030年に向かっていきます。