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修行の一環で、コスメ業界のキャッチコピー(タグライン)分析をしてみた。

みなさん、いつもお仕事お疲れさまです。

やっぱり定期的にアウトプットしなきゃなーって思い、筆を取ることにしました。

今回のテーマは「コスメブランドのキャッチコピー(正確にはタグライン)から見るターゲット暗示」です。

心に刺さるキャッチコピーは、BtoBでも重要

私が普段提供しているBtoB SaaS市場もそこそこレッドオーシャンではありますが、コスメブランドほど競合ひしめく業界ではないですし、彼らほど感性に訴えかける必要もないとも思っています。

しかし、結局導入に向けた決定をするのは”人”であり、同じ価格で同じくらい「導入したい!」と思った製品が2つあったら、より”心に刺さる”ものを選びますよね。

心に刺さるものが製品のコンセプトだったり、企業の背景だったりするとは思うんですが、それを端的に表すものとして”キャッチコピー(ブランドのタグラインも)”が存在してると考えてます。

いざ、分析!

さて、前置きと自身の業務への(半ば無理やりな)関連付けはこのあたりにして、早速見ていきたいと思います。
前置きになりますが、この分析には多分に個人の印象・感想が含まれており、企業やブランドからの公式見解ではありません。
キャッチコピー、タグラインから、「多分こういうメッセージングをしたいんじゃないかなー」って感じたものを書いておりますので、あらかじめご了承下さい。

まずはこちら。

キャンメイク(株式会社井⽥ラボラトリーズ)

かわいい!に出会える

かわいいコスメに出会うと、いつだって、心がときめく。
新しいコスメとの出会いは、新しい自分との出会いでもあるから。
はじめてのメイク。トレンドのメイク。
自分らしいメイク。気分を変えるメイク。
今日も「かわいい!」を見つけに行こう。

https://www.canmake.com/concept/

キャンメイクといえば、低価格でありながらもトレンドを押さえたラインナップが特徴のブランド。このnoteを執筆している2024年5月時点では、イメージモデルとして小芝風花さんを起用するなど、若い女性をターゲットとしていると思われます。

「かわいい!に出会える」
→メイクに対するワクワク感を前面に打ち出している

「新しいコスメとの出会いは、新しい自分との出会いでもあるから」
→コスメに対して、「新しい自分との出会い」という新鮮さを打ち出している

「はじめてのメイク」「トレンドのメイク」
→はじめてメイクに挑戦する人に対して、背中を押す表現

「自分らしいメイク」「気分を変えるメイク」
→メイクって、楽しいものだよ!をアピール

これらの文言が散らばっていることから、とくに「メイク」というものに対してあまり日常化していない人たちに対して、その第一歩を後押ししてあげたい、という思いが見て取れます。

おそらく、ターゲットとしてはこんな感じかなと。

  • 年齢: 10代後半から20代前半の若い女性。

  • ライフスタイル: 学生、若手社会人、ファッションやビューティーに興味があるが、まだ実際にはしたことがない or 始めたばかり

  • 価値観: 自己表現を大切にし、新しいものを試すことに積極的。SNSを頻繁に利用し、トレンドに敏感。

  • 心理状態: 新しいことに挑戦するワクワク感と同時に、うまくできるかという不安や緊張感。

そんな人たちに対して、感じてほしい感情はこのあたりかと。

  • 安心感: 「はじめてのメイク」というキーワードから、自分のような初心者でも安心して使える商品や情報が提供されていると感じる。

  • 興味と期待感: 新しいメイクに挑戦することに対しての興味や、どんな変化があるのかという期待感。

  • 支えられている感覚: 新しい自分との出会いや、自分らしいメイクを楽しむためのサポートがあると感じ、心強さを感じる。

  • ワクワク感: 初めてのメイクを楽しむことで、新しい自分を発見できるというワクワク感。

マキアージュ ドラマティックシリーズ(株式会社資生堂)

Dramatic Days
映画みたいに劇的じゃなくても、
みんなが憧れる
ストーリーじゃなくても。
日常の中には、
わたしだけのドラマがある。
メイクで、小さな変化にワクワクしたり、
思いがけない発見にドキドキしたり、
たいせつな人を想って
キラキラしたり。
心が動くたび、
毎日はちょっとだけ特別になっていく。
その先にはきっと、楽しみな未来が待っているはず。

https://maquillage.shiseido.co.jp/story/

マキアージュも非常に有名なブランドですよね。資生堂が2005年に立ち上げ、現在主力ブランドの一つになっています。
イメージモデルには池田エライザさんを起用して、少し大人目な女性をターゲットにしているように見受けられます。

こちらは少し長めで、詩のようなコンセプトを設けていますが、おそらく、意識しているターゲットとしてはこんな感じかなと。

  • 年齢: 20代から30代の女性。

  • ライフスタイル: 学生、社会人、学校やバイト先、職場と家の往復で一日が終わりがち。

  • 価値観: 同じ毎日を過ごすことが当たり前でありつつ、それだけだと飽きてしまうのでちょっとした刺激、非日常を感じたい。

そんな人たちに対して、感じてほしい感情はこのあたりかと。

  • 自分らしさの発見: 他人と比較せずに、自分だけの特別な要素を見つけたい

  • 日常の中の非日常: 普段の生活や仕事の中で、ちょっとした非日常感や楽しみを見つけてみたい

  • 前向きな気持ち: 普段とはちょっと違ったメイクで心が動き、ちょっと楽しみな未来を過ごせる。

  • 自己発見 メイクを通じて、自分自身の新しい一面を発見する。

ペルソナの違いで、ここまでアウトプットが変わる

同じ”コスメ”でも、めちゃくちゃ明確にターゲットが暗示されてるな、と感じました。
あくまで完成したテキストから逆算してペルソナを考えているので、ズレや認識違いもあるとは思いますが・・・。


”誰に””何を””どうやって”

自分への戒めも込めて書きますが、マーケターとしては、やはりこの”誰に””何を””どうやって”を考え抜くことが非常に重要だと改めて痛感しましたね。
”誰に”が変わることで、ここまで明確にメッセージが異なるんですから・・・。

また折を見て、別のものでも試してみようと思います。
今日はここまで。ご覧いただき、ありがとうございました。

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