籐(ラタン)継ぎという技術
年々、益々気になって仕方なくなってきた「継ぎ」という手入れの伝統技術。
これまでも、料理皿への金継ぎやガラスの水差しへのグルー継ぎ(目下自己チャレンジ中)など、少しづつ取り入れてきていた中で、このたび、ふとしたきっかけから「籐継ぎ」という新たな継ぎ手法と出逢ってしまった。
今回は、自身の持ち物への修復というスタートということではなく、籐継ぎの施された鉢カバーを入手した、ということなのだけれど、
まずベースの鉢カバーというのが、昨秋、ハンガリーの工場まで、その製作過程を見せてもらいに行った、かねてから大好きだったベルギーのプランターブランド、DOMANI製のものというのが始まり。
シリーズ名がMinskという貫入のあるもので、そもそも二つとして同じものが作り出されないデザインなところに、編み繋ぐように籐で継がれたことで、一段とその個性に深みが加わった。
この鉢は、そのDOMANIを日本で取り扱うティストウhttps://www.tistou.jp/ で出会ったのだけれど、そこには、並んで鎹(かすがい)継ぎされたものも一緒に並んでいた。
それぞれになんとも潔く、凜とした佇まいでそこに存り、思わず目が釘付けになった。
つい食い入るように継ぎ部を見てしまったけれど、それがどれほど緊張する作業だろうかとちょっと身震いがした。
この二つの継ぎを担われたのは、箒、籐巻き職人である小林研哉さんという方だそうで、箒に関しては、その材料となるホウキモロコシを、自ら無農薬栽培でゼロから育て収穫し、そこから手作業で製作をしているとのこと。それこそ、なんて興味深いお話か。
文化を継ぐ、
技術を継ぐ、
モノを継ぐ、
心を継ぐ。
自らの「選ぶ目、決める心」に自信が深まる豊かな継ぎの文化、とても素晴らしいなぁ、と改めて思う。
無理のない私のペース、私の感覚の中で、今後大切に取り入れていきたい分野。
まだもうちょっと学びが追いついていないのだけど。