キュウリグサの思い出
とてもとても小さい、ワスレナグサにそっくりな水色の花「キュウリグサ」
初めて見つけたのは、幼稚園くらいの時でした。ざっと50年前😭。
「きれいな花を植えても、〇〇ちゃんがみんなむしっちゃうからねえ」とご近所から苦情が来たと今でも母に言われますが、
そんなことしたんだろうか?
全く記憶にございませんもしくは忘却の彼方。お花は確かに好きでした🤭。
覚えているのは、しゃがんでじーーっと草っ原を眺め、「いろんな色のお花畑に行きたいな」と思っていたことです。
穴が開くほど眺めても、あるのはハコベとニワゼキショウとスズメノヤリとたんぽぽくらい。そんな中で、オオイヌノフグリがまとまって咲いているところが大好きでした。
ある日、小さな2ミリくらいの花を見つけてよく見てみました。すると…。
小さな花は水色で、真ん中は黄色。
まだ開いていない蕾はピンク色でした。
小さい私の憧れの3色!
クレヨンや折り紙でよく使うので、すぐになくなる3色です。
なんてきれいなんだろうといろんな人に説明したけれど、驚いているのは私だけで、皆ふーんとスルーでした。
少し大きくなると、図鑑で名前を知ります。「キュウリグサ」とありました。
形も花もワスレナグサにそっくりです。
なにせ小さ過ぎるので、好きだからと摘んでコップに入れても仕方ない。
毎年、蒸し蒸しする頃生えてくるのを楽しみにしていました。今よりもっと遅い時期でした。
今日、仕事の帰り道路の隙間に咲いていたキュウリグサ。咲いてから時間が経ったようで水色が濃く、嬉しくなって写真を撮りました。やっぱりきれいだなぁ。
🦋 ・.・.・.・.・.・.
梨木果歩さんの「西の魔女が死んだ」という本にこのキュウリグサが出てきます。
主人公はおばあちゃんが亡くなったあと、
このキュウリグサが大きな株になって咲いているのを見つけ、おばあちゃんからのメッセージを受け取ります。
物語では、女の子は「姫ワスレナグサ」と名付けていました。きっとキュウリグサだ!と思った私は嬉しくて、ますます梨木さんの本を読むようになりました。
それが約30年前です。
子どもの運動会で写真を撮っても、肝心の我が子は写っていないということがよくあった頃のカメラに比べて😭、なんとまぁ便利になったことよ🥹。
この私でもキュウリグサの写真が撮れる時代が生きているうちに来るなんて🥹。
指で伸ばせば大きくなるし。とも思う。
「足元の誰も気が付かないような小さな花でさえこんなにすごいなんて、これは神様いるな」と思ったのは何歳頃だったのかは定かではありませんが、「世界は手を抜いていない」と感じ、畏れの気持ちも持つようになったきっかけの一つです。
キュウリグサは葉を揉むときゅうりの匂いがするところからその名になったそうです。
花言葉はワスレナグサと同じ。
「真実の愛」
「愛しい人へ」
いいねぇ。
終わります。