『職場の「しんどい」がスーッと消え去る大全』(井上智介 著)

悪意なくプレッシャーをかけて部下を潰す潰し屋上司の話(p.87~)は、前の課にいる時に読んでいたら、救われたかもしれない。細部は違うけれど、構図は同じだった。


“上司の中には自己肯定感を高めるために、指導という形で部下を攻撃する人がいる”という説明に、色々謎だったことが腑に落ちた。客観視するとこういう事だったんだな…。
「部下の側は”自分の能力が低いから”と思ってしまって追い込まれることもある(意訳)」って、まさにそれだった。
「相手を変えるのは無理なので、心理的な距離を取るのが一番。そのためには自分の存在を客観的に見つめる”メタ認知”が大事」 「苦手な上司を”上から目線”で見る事で、相手は「自分の人生に与える影響はとても小さいちっぽけな存在」だと認知を変えよう」
ただ、これだけだと”メタ認知”って何をしたらいいのかわかりづらいかもしれない。

ひろゆき著『自分は自分、バカはバカ』に「相手に対してあえて上から目線でいる」のようなアドバイスが書かれていて、これが、「メタ認知」と近いなと思った。
おかしな内容で自信満々で責めてきても動揺しないためには、常に上から目線でいれば良かったのだな。

周囲に過剰に気を遣う人が、私が部下という立場になった途端に態度が変わって攻撃的になった事とか、常識はずれなな口出しをたびたびする人に豹変した事とか。
本人は指導のつもりだったのかもしれないけれど、部下のやり方が悪いと思い込んで攻撃する事で、自己肯定感が得られて快感だったのかもと思ったら、色々納得がいった。

奇妙な言動の裏には心の闇が背景にあったんじゃないかな、と。 こちらが常識的な行動を取っていても、いちいち文句を言ったり責めたりしてきたのは、彼女の脳に何か問題があるんだろうなと思っていたけれど、無意識に自己肯定感を満たそうとしていたのかもしれないと思うと、やっと謎が解けた感じがした。

相手を理解する必要はないけれど、自分を守るために、「こういう事を平気でする人もいる。悪意なく、相手のためのつもりで攻撃する人もいる」と知っておくだけで、自分を守れる。

とにかく、自分が悪いと思う必要はない。自信を持ち続けていよう。
こちらに落ち度があって責められていると思ってしまったために、病んでしまったし、彼女を図に乗らせた。

それと、★決して一人で戦わない事。課長に状況を話して、異動をすぐに希望する事。
★おかしい事はおかしいと、自信を持ってすぐに言う事。このレベルの相手に対しては、良好な人間関係など気にしなくていい。人としておかしいことを言っている相手に、遠慮など無用だ。
我慢しない事。

これから先にここまで気違いじみた職員に出会う事はないだろうが、彼女とまた同じ課になる可能性はある。その時には、今後はもっとずっとうまく対処できる。もう怖がらなくていい。猿がキーキー言ってるなと思っておこう。

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