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ミルクと米田豊


ミルクは最近まったく落ち着かない
豊に会わなくてはいけない日がだんだんと近づいている


ミルクはマルマル族の出身である

マルマル族は霊長類の中でもかなり遺伝子的に変異種が多いことでしられているがその全体像はまだ謎に包まれたままだ


マルマル族のほとんどはホモサピエンスと変わらない姿であるが
個々の個体がもつ能力がホモサピエンスには発現しないものであることが
多い

個体の持つ能力というのは17歳までに発現することが多く
その能力を生かしていく生き方を問われてくる


ミルクはまだ何もこれといった能力が現れる気配がない
特徴といえば、、、、これなのだろうかということが
一つだけあるが自分でもまだよくわからない

こんなよくわからない状態で豊婆にあうのは嫌だなとずっと思っている
「だって、何か考えようって思ったってなんにもないんだもん」


身近にいるマルマル族である姉4人と従弟の笑(エム)もそれぞれの能力が
しっかりと発現してそれに基づいて生活をしているが具体的に根掘り葉掘りきいたりすることは無礼なこととされている


それにくらべてあまりにもくだらなく思えるこの特徴というかなんというか、自分がマルマル族としてどうこれから生きていけばよいのか
鬱々と考えている時にふわっとしたヒントを持った人が目に飛び込んできたのだ