トラブる前に! 契約書の種類と流れをひと通り押さえよう。
社会人2年目、営業経験なしの私が契約書まわりを上司から引き継ぎました。
そこで100点満点のミスを犯して、相手企業様から怒られました。本当にごめんなさい。。
「弊社と他社じゃルールが違うのか!」なんてこともあったので、この際まとめてみます。
■そもそも会計とは
会計とはざっくり言うと、企業が株主や従業員などステークホルダーに自社の経営状態を明らかにするための共通のルールですよね。
ただ、前述のとおり、企業によって若干ルールに違いがある。なぜか。
会計を厳密に分類すると、「管理会計」「財務会計」「税務会計」の3つになります。
管理会計:それぞれの会社が経営を管理するための会計。自社ルールが効く、社内のためのもの。
財務会計:外部の利害関係者に対して、資金繰りや資金調達などお金の集め方を明らかにする会計。会社によってルールに幅がある。
税務会計:税金を支払うための会計で、ルールに指定が多くきっちりしている。
「管理会計」は自社のために作られたルールが基となり、自由度が高く、非制度会計に分類されます。
一方、「財務会計」と「税務会計」は社外の人のため、精度会計に分類されます。
■契約書の種類
●秘密保持契約書(NDA):
・まだビジネスが始まる前、例えば案件が始まる前の企画時に、顧客情報や営業秘密など機密情報を第三者に漏洩しないよう約束するための契約書。
・必要に応じて作る。絶対必要というわけではない。
●基本契約書:
・契約が決まったらまず結ぶもの。個人情報や損害賠償の扱いについて取り決める。
・また、納品依頼・発注の定義もこちらで決める。
●約款:
・不特定多数の相手に対して、画一的な契約条項を書き記したもの。
・契約書のやり取りでは条項に納得いただいてお互いの捺印するのが一般的だが、約款では細かい利用規約など相手に読んで理解してもらうかたちを取る。
●変更覚書(例外パターン):
条項に不服だったときに、内容を変更するもの。両者の捺印が必要。
●個別契約書:
・サービス毎や、半年・年間スパンなどさまざまな結び方をする。発注の個数や価格、納期について、基本契約書より細かい条項を取り交わす。
・基本契約書で個別契約書の代わりに、注文書や発注書にする約束をする場合もある。
・契約期間について、変更覚書を用意することもある。
■契約書の流れ(こちらがサービスを納品する場合)
●見積書や申込書:こちら
・提供するサービスの金額を確認をするもの。「うちはこんなサービスを、幾らで出来ますよ」というメッセージ。
・先方としては、本来「相みつ(複数社の見積もりを見て比較検討すること)」を取るために利用する。
●発注書:先方
・サービス内容と金額を確認し、発注を依頼するもの。
・こちらがフォーマットを作ることもあれば、大きい企業だと相手にフォーマットがある場合もある。
●納品書:こちら
・発注された通りに、サービス提供ができたかを確認するもの。
・先方から送られてきた場合、納品・完了報告に加えて提出。
●検収書:先方
・納品されたサービスの個数、種類金額に納得し、支払う意思を示すもの。
●請求書:こちら
・「しっかり納品したので、代金をいただきます」という請求の意思表示。
■さいごに
本当に会計はルールが細かく、経理畑じゃない人には特に分かりづらいですよね。
私は先方の営業の方と電話をしていたときに、「何で発注書が必要なんでしょうか?」と聞かれて、「あっ。あちらの会社さんでは違うフローなんだ」と思い知りました。
拙い説明で一応納得いただきましたが、相手に時間を掛け過ぎてしまった。今回の経験は本当に糧にしたい。
一度頭に叩き込んで、実践で覚えようと心に誓いました。
※先方の方には、ばたばたで「本当にごめんなさい」でした。。!
参考資料:
久保憂希也(2010)『経理以外の人のための日本一やさしくて使える会計の本』ディスカヴァー・トゥエンティワン.
https://itbengoshi.com/page-0-38/
https://www.cloudsign.jp/media/20170523-basic-agreement/
https://biz.moneyforward.com/blog/8688
サポートしてくれた方、いつでも靴を磨かれに来てください。