国立大学法人法〜で、どういうこと?~

文部省のホームページの参考資料に一通り目を通した。


私は法律には詳しくないし、専門外だし、日本語が得意なわけじゃないので、ちょっと誤解があったら許して欲しい。


要するに、

  1. わけわからん理由で施設や土地を貸せず、研究や教育目的じゃないといけないよ

    • ただし、国の指定を受けた施設は以前のように毎回文部科学大臣の許可は不要

  2. 特定国立大学法人(東京大、京都大、大阪大、東北大、東海国立大学機構(名古屋大・岐阜大)の五つヘの融資を優遇する

  3. 学長は選定し、文部科学大臣が任命する

  4. 運営会議を義務付ける

  5. 東京医科歯科大学と東京工業大学を合併する

この5点が主目的の印象。


とはいえ、疑問もある。

❓毎3ヶ月、運営状況を報告しないといけない。

これは、長期的には成果が出そうだけど、短期的にはまだハッキリしないプロジェクトヘの影響が気になる。
とはいえ、研究費をもらう時には、ある程度は報告する必要はある。
期間が気になるところ。
また、報告がどのような影響を生むかも疑問。

❓特定国立大学法人以外の大学が国や民間から資金を引っ張る時には、文部科学大臣と会議を開くことができる。
↑↑ここがどういうことか分からない。

特定国立大学法人以外は締め付けてしまうという意図か、それともただ形式的な文句なのか……

❓上の予算調達を承認した場合、これを発表する

え、何? 会議が開かれて、そこで色々決まるまで、足止めを食らうってわけ?
それとも、足止めは食らわずに、結局はできるけど、便宜的にこういうのを入れるの?
❗研究は競争に勝つしか成功を収める方法がない厳しい世界です。もし、足止めを食らうなら、これは危機感を煽る。
逆に、他の足を引っ張らずに、5校を凄まじく応援するのならば、良いことだろうが……
❗逆に、便宜的だから、縛りはなくて今まで同様に研究も研究費集めもできるのならば、情報の選定や開示はむしろ好ましいかもしれない。

❓学長は選定し、文部科学大臣が承認する。そして、運営会議の人事は学長がする。結構色々、運営会議の承認が必要。

学長の任期が2年から6年とか、短いのは、良いんだか悪いんだか。
学長の人事権は誰が選定するの?
学長の人事権が文部科学省にあるのは、良いんだか悪いんだか……
運営会議で利益を追求すると、研究は進むんだか、進まないんだか……
結構、色々運営会議で決めるようだが、これは倫理委員会のようなものなのだろうか? これの存在は、便宜的なものなのか、議論を要してスピード感に影響するんだか……
短期的な経営に判断が左右されるのか、逆に、長期的展望を見据えることで、いい判断ができるのか……
学術会議の人事任命を菅政権時代に拒否したことで、今後の大学ヘの影響は考えさせられる。


特定国立大学法人として、日本の大学を世界トップクラスに押し上げようという動き自体は良いことだと思う。


ただ、そのために、今成果を上げているその他の大学を潰して、5校のみを向上させるというのは賛同できない。


他大との共同・協力を促すならば、それは国際競争の武器となろう。


イメージとしては、「戦国時代に、豊臣秀吉の一人勝ちを進めるために、徳川家康や織田信長を応援して円満な長期共生を応援する。その上で、豊臣秀吉には日本の天下にとどまらず、世界の天下を取らせよう!」こういう姿勢ならば、きっといい方向に行くだろう。


しかし、「豊臣秀吉を応援すると決めたから、織田信長も徳川家康も早期に暗殺して、豊臣秀吉の順風満帆な勝ちを勝負以前に表彰しちゃおう。それが、日本統一になるか分からず、国を繁栄させるかも分からないけど、豊臣秀吉がこれ以上勝負せずに上に上がりやすいように、他にもっと良い逸材は芽が出る前に摘んでおこう。」という意図と行動ならば、危ないだろう。


もう一点、運営会議や文部科学大臣の承認が細部に加えられている。これは、どのように大学の学問の追究と未知の解明、探究心や教育の糧になるのだろう?


そして、再三出てくる運営会議。英国Oxford大学でも、「利益の上がる実用化につながる発見や発明は、基礎医学(医学分野においては)の研究によって基盤構築した場合についてくる。」と言っている。目先の利益重視では、長期的な成果や革新的な発明はどうなるのだろう?(iPS細胞も一朝一夕では見つかっていない。着想を得て3ヶ月の時点で、審査されていたら、どうなっていたのだろう?)とはいえ、ある程度のプレッシャーはプラスに働く場合もある。注視が必要だろう。


ただ、この法改正案には色々良さそうな要素も盛り込まれていて、施設や土地を用途がハッキリした相手にしか貸さないというのは、日本の国土や研究基盤を守ることにもなりそうにも思う。
↑↑これは、今正に非常に重要なことだろう。


【重要】
この辺、研究の表にも裏にも精通していない私には、良し悪しの判断がつかない。


しかし、頭ごなしに「この法改正最悪だ!」と私がSNSの「国立大学民営化」というフレーズに反応したように反射的に拒絶せず、先ずは詳細を脚色なく説明し、補足していただきたい。


法案が通るまで何日・何時間という時期に、初めてこんなに重要な法改正のことを知って、盲目的に是非を議論する状況は決して良くない。もっと、国会に上がる前の議論も全国民にもっと容易に網羅的にアクセスできる、オープンな政治をお願いしたい。


法案の通る通らないにとどまらず、細部の議論を行い、どこが良くて、どこは修繕が必要かをきちんと「皆で」議論できるのは大切だ。


結局、国立大学法人法を改正するということは、何を意味しているのだろう?


追記:ただ、反対意見も多数ある。

山本太郎さんのビデオも非常に気になる。きっと、日本の国立大学を危惧する理由があるのだろう……

とにかく、もっと詳しく、明確な客観的で事実が明確な補足と展望が知りたい。

ぜひサポートよろしくお願いします。 ・治療費 ・学費 等 に使用し、より良い未来の構築に全力で取り組みます。