将棋✖️囲碁✖️友達✖️世界平和

病院のデイルーム(団欒室)で「囲碁打ちませんか?」と声をかけると、だいたいの方は「囲碁は分からないな…将棋なら少し指せるけど」と言う。

将棋を指したのは、小学生以来だ。友人とたまに指し、駒の動きすら知らなかった所から、いい勝負になるようになるのは実に短期間だった。流石子供。同時に、寒くて外では遊びづらい冬でも、頻繁に将棋を指して遊ぶようになり、友達も増えていった。とはいえ、子供の遊びだったのだろう。詰将棋は、成人して初めて試みた。

その時はすでに、駒の動きすらうろ覚え。しかし、あーかな?こうかな?と考えているうちに、詰将棋にもハマって行った。

詰将棋同様に、詰碁というのがある。コンセプトは似ている。将棋では、相手の王将を詰みにすることが狙いだ。チェスのチェックメイトと同じ。逃げようがない王手。囲碁には、石の生き死にがある。その石の塊が生きるか、相手の石の塊を殺すかを、ページの上の石の並びから、考察する。

将棋では、相手の王将が確実に取れる「詰み」になったら、勝負あり。囲碁では、生きている石でなければ、陣地としてカウントされない。また、効率的に動くためにも、自分の石を生かせるというのは力をつけるために必須の基礎でもあり、ずっと使い続ける実力の鍵だ。

言ってみれば、19x19の盤のあちこちで王手を凌いでいる石が、陣地を構えているようなものだ。元々嗜んでいた囲碁の詰碁にどこか似ている所もあれば、もちろん違う所もある。そんな詰将棋にハマっていった。

詰碁や詰将棋はハマるとなかなかやめられない。きっと、脳トレや棋力向上にもなってくれるのだろう。人生にも役に立つだろう。それを、ゲーム感覚で、手軽に、しかも安価でできるのが素晴らしい。

そして、見知らぬ地域で、初めて会う人々とも、将棋や囲碁を通して、一瞬で仲良くなるきっかけを作ってくれることが何よりも嬉しい。子供の頃、初めて会う子供達の中で、「遊ぼう!」と鬼ごっこやら隠れんぼなど、実に様々な遊びがあるが、将棋は勝ち負けにかかわらず、そこから会話が生まれる。

直ぐに友達を作れる状況を生み出してくれる素晴らしいゲームだ。病院でも、見ず知らずの人との垣根を、一瞬で取っ払ってくれる。電車で乗り合わせた人と、新聞の詰将棋を解いているのを見たことから、会話が始まることもある。人と人を結んでくれる素晴らしいゲーム。

ここれは想像だが、社会人になっても、将棋とか、詰将棋の話題は場を盛り上げてくれるのではないだろうか。商談の場でも、相手に歩み寄り、相手も少し心を許してくれるかもしれない。お互いが少しだけお互いのことを分かることで、色々スムーズに運ぶことも多いのではないだろうか。

プロの棋士が素晴らしい名局観戦するのも楽しいし、大変勉強になる。ファンの棋士を応援することも実に楽しい。このようなことから、会話が広がることもあるだろう。

雲の上の何かが、同時に親しみ易い何かでもあり、言葉を交わさずとも語り合える何かでもあり、会話のきっかけを作る何かでもある。

こんな魔法のような存在が、囲碁や将棋だと私は思う。こんな囲碁も、将棋も私は大好きだ。もっともっと世界中の人々にこれらが広まることを切に願う。

言葉がたとえ通じない相手とでも、通じ合えることで、世界平和の橋渡しにもなってくれないかな?

#将棋がスキ

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