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🌈10分の塗り絵で、人生が俯瞰できる

このnoteで伝えたいこと

・ライフ-キャリア・レインボーという塗り絵をすると、理想の人生や自分自身に対する理解を深めることができる

・自己理解を促進するために、塗り絵をしながら浮かんでくる“頭の中のおしゃべり”を言葉にすると良い

・たまにはちょっと離れたところから、虹=自分の人生を俯瞰してみると味わい深い


人生が俯瞰できる、ライフ-キャリア・レインボーとは

キャリアコンサルタント養成講習にて、アメリカの心理学者、ドナルド・スーパーが策定したライフ-キャリア・レインボーに触れる機会がありました。

スーパーによれば、人が一生涯に果たす役割は少なくとも6種類(※)。

個々人がそれぞれの役割にどの程度の時間とエネルギーを投入したか書き表すと、各役割が重なり合い、虹の様相を呈するので、ライフ-キャリア・レインボーと名付けたそうです。

スーパーが最初にこの概念を提唱したときには10個の役割(※)を提示したそうなので、参照するものによって、役割の数が若干異なります。
ただ、いくつか調べてみたところ、各役割に何をどこまで含むかの違いがあるくらいなので、役割の多寡はあまり重要ではないと思います。

ライフ-キャリア・レインボーを描くメリット

試しに10分、ライフ-キャリア・レインボーの概念に沿って、自分が
・過去・現在、どの役割をどの程度担っていたか
・未来にどの役割をどの程度担いたいと思うか
を塗ってみたら奥が深いこと…!


はじめは、なぜ見るだけで終わらせず、わざわざ塗り絵をするのだろう?と思っていました。
でも一度やってみると、ただの塗り絵と侮ることなかれ・・・人生を振り返り、今後の人生について考えることができました。

思うに、

1. “頭の中のおしゃべり”を普段と違った観点で、人生における主要な役割という、ある種の制限をかけて行うこと

2. 各役割について、
・思い入れの程度
・時間やエネルギーの投入量
・意識的/無意識的に描く理想の自分と過去の自分
など、主観と客観の両方を行き来しながら、その比重やタイミングを線の太さや線の有無で書き表すこと

この2点によって、「これまで」と「この先」について想いを馳せる起爆剤として、この塗り絵が機能したのだと思います。


特に

・「人生とは・・・」について、立ち止まって考えてみたい人
・ライフイベント前後の人


に、ライフ-キャリア・レインボーを描いてみることをおすすめします。

ライフ-キャリア・レインボーの描き方

ライフ-キャリア・レインボーは

1. 塗り絵形式で描く方法
2. 表に文字で書く方法

の2通りの書き方があります。

「主要な役割」と「用意するもの」は共通で次の通りです。

<主要な役割>

<用意するもの>
・紙
・ペン もしくは 色付きのペン
(・スマホ)
 ┗頭の中に浮かんだことをぶつぶつ呟いて録音、もしくは紙にメモを取ることを推奨

1. 塗り絵形式で描く方法

こちらの方がカジュアルで、とっつきやすくおすすめです。

視覚的に、何にどれだけ時間をかけたいか・かけることになりそうかが一目瞭然となるのも、思考を深めるのにうってつけだと思います。

<描き方>
①虹の外枠をペンで描く(下図ご参考ください)
②役割ごとに色塗りをしていく

養成講習のテキストに書き込んだもの


2. 表に文字で書く方法

下記のワークシートを参考に書き進めていくというやり方です。

自分の思考を文字に書き起こしながら、しっかりと振り返りたい人におすすめです。

画像出典:ライフキャリアレインボーとは|Schoo Inc.

<書き方>
①横軸に年齢を記載。今の年齢を中央に書くと、過去と未来をバランスよく考えやすくて良いとされています。
②過去から現在、そして未来にかけて、各役割のパーセンテージ(時間やエネルギーの投入量)と、出来事などを枠内に書いていきます。

「合計100%になるように・・・」と考えるとドツボにハマるので、個人的にはパーセンテージはざっくり書き、100%を超えてしまうところがあっても後から調整しよう、くらいで良いと思います。


描きながら考えたこと

私は塗り絵をしながら、

・子どもとしての役割は(自分にいつお迎えが来るかどうかを棚に上げて考えると)自分で線引きができず、一番最初に終えうるのだな・・・幸いなことにまだ孫としての役割が残っているから・・・

・余暇を楽しむ人を描きながら、健康なまま死にたい・・・そのために・・・

・ホームメーカーを描きながら、今は子育てにかかりっきりで、もうすぐ手は離れていくというものの、子どもの思春期は親(養育者)にしかできないケアもあるよな・・・だから・・・

など、いろいろなことを考えました。


また、なんだか急にポエムっぽくなってしまいますが・・・

・虹は全色見えるわけがないし、そもそも何色あると見え方も、自分というレンズを通じた「解釈」に過ぎない。

・虹はふもとに行くと見えなくなる。
ちょっと離れたところから見る、側(はた)から見るから全体としては調和が取れて綺麗に見える。近づきすぎると、辛いと思うことも当然ある。
人生には艱難辛苦(かんなんしんく)、愉快適悦の両面があるからこそ、近くで味わうだけではなく、大局から眺める時間もまた大事。

提唱者であるスーパーは、虹に見立てたときにこんなことを考えていなかっただろうと思いますが、
たまにはちょっと離れたところから、虹=自分の人生を俯瞰してみると良い--こんな概念でもあると思いました。


📚参考文献

(※)の箇所は「新版 キャリアの心理学」p68を参照しました。



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