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アートナビゲーター ・金融マンの週末美術館巡り雑感の記

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過去30年ほど国内外での仕事に刺激と癒しを与えてくれたアートを巡る出会いをベースに、最近の美術館巡りの雑感を掲載します(コロナ禍が収まるまでしばらくは国内ですが、、、)。
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2020年11月の記事一覧

STARS 展

STARS 展

11月最後の土曜日、「STARS展: 現代美術のスターたち-日本から世界へ」を見る。

草間彌生、李禹煥、杉本博司、宮島達男、奈良美智、村上隆(失礼ながら年齢順に並べるとこんな順)。一番若い村上隆と草間彌生との間には優にワンジェネレーションあるし、それぞれの作品に共通性があるとも思えないけれど、6人が6人日本から世界に打って出て、その世界で認められ、今なお現役バリバリのアーティスト、確かにSTAR

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原美術館

原美術館

快晴の土曜日午後、原美術館。

散歩がてら立ち寄る身近な美術館だったけれど、それもいよいよおしまい。閉館が来年1月に迫っている。

最後の「光-呼吸 時を救う5人」展、佐藤時啓はじめ、美術館をモチーフにした作品が同館の最後に相応しい。森村泰昌、宮島達男、奈良美智の常設も健在。名残り惜しいが見納め。

この美術館、仕事で疲れていた時も、不思議とエネルギーを充電してくれた。中庭のカフェに座って東京の空

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Domestic Affairs 伊藤隆介

Domestic Affairs 伊藤隆介

金曜夜、天王洲アイルの児玉画廊で伊藤隆介の「Domestic Affairs」を見る。

ご案内を頂いたギャラリーのKさんによれば、壁に映し出されたスナック菓子の商品棚や火事現場のリアルな映像は、実は眼前のミニチュア模型を巧みに映し出したものとの説明(なるほど!)。

作家の意図はともかく、普段からTVに映し出される映像も、実は精巧に作られたフェイク映像かもしれないよ、そんな警鐘さえ聞こえて来るよ

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宮島達男|クロニクル 1995-2020

宮島達男|クロニクル 1995-2020

定期的に見たい作家がいる。宮島達男もその1人。2016年、訪問先のシドニーでたまたま見た「Connect with Everything 」展から4年、千葉市美術館に「宮島達男 | クロニクル1995-2020」展を見る。
仕事がら、物事は数値化・計量化すれば具体的になるんだろうという発想をしがちだけれど、宮島作品の「数字」に込められたメタファーの多様性に触れると、物事そんなに単純ではないように思

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