【まったり経営学23】『世界標準の経営理論』20〜認知バイアス〜必要なのは、結局、素直さと寛容性
さてと、2年前の感想から
まあ、他のマガジンの方で過去に書いた記事が結構、関連してるので〜〜〜
まあ、まさに認知心理学で、
こうしちゃダメだよ
って理論の前提になってるダメな行動を、知らない人は社会全体で取り続けてる典型例だねえ🤔
ワーストケースシンキング(最悪の事態を想定)で、
常に現場を見ながら、最適な方法はないかを考える
なんてやるよりも、
赤信号みんなで渡れば怖くない
で、枯葉剤を撒いたり、他のみんながやってるから、それが昔からの業界の常識だから〜〜〜って勝手に思い込んでる常識に日和ってる方が
自分の頭で考えなくていい
し、そういう人ばかりになって組織や社会全体が衰退しても、経営層が悪いだけで、
自分は悪くないって思い込めば楽だもんね👀
自分の昇進に邪魔な鼻につく生意気な、組織の課題を見つけて箴言してくれる優秀な人は、目先の感情で排除しても、
自分のせいじゃない
って思い込めばいいだけだしね。
さてと、見出しとしては
認知バイアスは、時に悲惨な結果を招く
認知バイアスと意思決定バイアスの図
デジタル技術に乗り遅れたポラロイド社
認知バイアスについて
個人レベル:パフォーマンス・アプレイザル
パフォーマンス・アプレイザルの代表例
1ハロー効果(hello effect)
2利用可能性バイアス(availability heuristics)
3対応バイアス(correspondence bias):「根本的な帰属の誤り」(fundamental attribution error)
4代表性バイアス(representativeness heuristics)
組織レベルのバイアス:社会アイデンティティ理論と社会分類理論
1社会アイデンティティ理論(social identity theory)
2社会分類理論(social categorization theory)
ダイバーシティ経営はなぜ失敗するのか
タスク型の人材多様性とデモグラフィー型の多様性が与える影響
ダイバーシティ経営はなぜ失敗する研究例
グーグルですら、ダイバーシティは容易ではない
個人のバイアスは組織で乗り越える
ペンシルバニア大ドナルド・ハンブリックの研究
オカシオの論文(2011年)とハーバード大ロジャー・ビーティーの研究
column マインドフルネス(mindfulness)
エール大エリック・デーンの研究
て感じかな。
関連リンク
関連書籍
今回の感想
「類は友を呼ぶ」空気しか読まない社会の体質なんざ、
たった0.5秒で決まる。
全ては先入観と思い込みなんだよね。
ギブソンの『生態学的知覚システム』なんかを読んだ人間からしたら、認知バイアスって心理学だけじゃなく、むしろ脳科学が多分に影響してることがよくわかるんだよね🤔
脳が人間のありとあらゆる生態システム(視覚や聴覚といった五感だけではなく、寝てる時の恒常性を含む)が、心理に影響を与えかねない
からね。
経営者のメディアでの発言ひとつとっても、認知バイアスの例はよく分かる
行動しなくて落ちぶれている会社の社長 と 常に自社の改善を実行して新しい商品を生み出す社長のよくある発言の違い
・行動しない社長:
「科学も産業も大体もう新しいアイデアや発見はし尽くされました。なのでイノベーションなんかこれからは中々起きませんね。」
👉行動しないから認知が広がらず、社会や業界がすでにレッドオーシャンだと思っている
→ますます行動しようとしない
・行動する社長:
「まだまだ未開拓な分野ばかりで、これから新しいサービスや製品をいくらでも作れる」
👉常に他社とかと比較せず、別に競争もせずに、顧客と向き合いながら、自社の課題を改善しようと行動している中で、新しいサービスの開拓余地がある
=社会や業界が、ブルーオーシャンだと思っている。
→ますます行動する
ちなみに、
オプシーボでノーベル賞を取った本庶佑さん曰く、
「すべての科学で、人類が解明できてることは、自然界全体の5%にも満たない」
って、コロ助が流行った時に発言してるくらいなので💦
前回のモチベーションで、
日本はそもそもモチベーションを上げる大前提の賃金を毎年上げるようにしないと、最新のモチベーションの理論の俎上にすら上がれていない。
大前提が抜けてるから、違和感しかない
って述べたけど、もし、それが実現できたとして、この経営者の例だけ見ても、
認知バイアスがいかにモチベーションを左右するかが分かると思う。
実際、2006年の10月だったか、安倍ちゃんが『美しい国づくり』みたいな本
を出した頃に就活の関係で、とある経営セミナーみたいなのを受けさせられたんだけど、そこで講師だったおっさん連中が、異口同音に、ムーアの法則なんかを引き合いに出しながら、
「携帯電話ですら、すでにiModeが世界的に技術は先行して、すべての科学技術が飽和状態になってるから、今後5〜10年は新しい革新的な技術なんか生まれないと思う。」
って言ってたんだけど、すでにその頃アメリカでは、スティーブ・ジョブズが、iPhoneの開発の最終段階に入っていて、2007年か2008年のWWDCで、MacBook Air(あの紙封筒から出したプレゼンは今でも衝撃的)と一緒に、
iPhone
を発表。その後スマホが世界的にどうなったかは、みなさんご存知のとおり。
おっさん、携帯電話の在り方すら根本から揺るがすモノがたった2年で出ちゃってますけど。
まだ5年も経ってませんが 笑🤣
いかにおっさん連中の、言ってる予見が当てにならないかが分かると思う。ま、その認知バイアスに大きな影響をビジネスで与えてるのが、
でも書いた
過去の成功体験という呪縛が目を曇らせる
し、その実例については、次章で述べるけどね
(=「SHARPやパナソニックはなぜ衰退したのか」)。
その後、別のおっさんではあるが、
サムスンやファーウェイなんかが4年くらい前に折りたたみスマホを出した時の、おっさん連中のあの狂喜乱舞な大絶賛にはびっくりしたけどね〜〜〜
これは世界や人々の生活を変える技術
なんて持て囃してたけど、
おいおい、外折りでタッチパネルが外側に露出してるスマホなんて、落とした時に画面が破損するからおっかなすぎるし、内折りで、タッチパネル両面がぶつかるなんて、強く閉じたらぶつかって画面破損するかも知れないからおっかなすぎる😩そんなもん
ユーザビリティ=ユーザー目線で使いやすいか
がわかってる人間だったら、普及するかしないかなんてちょっと考えたら、わかりそうなもんだけど、、、💦
この例だけ見ても、日本のバカバブル以前のおっさん連中がいかに
実生活でユーザーが使うことを置き去りにして、
ソフトではなく、ハードばかりを追い求めてきたか
👉ヒット商品なんて使いにくけりゃ生まれない
ってことが分かっていない、意識していないってことがよく分かるでしょ👀
まとめ
結局、
で書いてるとおり、
「世の中にはそんな人もいる」
って言ってしまえば、一言で片付く個性すら、
「こうあるべきだ」
「あいつはおかしい」
「変わってる」
「社会人の常識」
みたいな感じで、
そもそも自分の中の常識を疑う前に、他人を非難し、攻撃する
👉不寛容な自分の方が実は問題がある
ってことに気づかずに、議論して、権力闘争して、結果、
組織や社会全体を衰退させてるだけ。
そして、他の国がやってるのよりも、何十年も遅れて、やらざるを得なくなってから、
一気にやろうとするからさらに軋轢が生まれるだけ
の繰り返し。もはやお家芸。
多数派とか世の中の常識なんて、
何か新しいサービスや技術が出来れば簡単に変わるし、
ライフスタイルだって数年経てば変わってるし、
そもそも本来のイノベーションって、
思い込みや偏見すら変えてしまうような
革新的な技術
を言うんだけどね🧐イノベーションすら常識や予定の中に組み込んでしまう国で、言葉遊びしかせずにイノベーションなんて起こせる訳がない💦
日本人は、セロトニンの分泌自体が圧倒的に少ない民族で、ゼロから何かを作り出し、答えを生み出すよりも、誰かが決めたルールや答えに従うことの方が得意だからね👀実際、
日本独自
って言葉遊びで、
裁判員制度👉世界で一番、陪審員の拘束が長い意味不明な制度
副業👉社内副業なんてものを生み出し、実質、体のいい人手不足部署の穴埋め
週休3日制👉働き方自体が、週32時間で足りない国なのに、賃金をその分払わなくていい制度に変えて即導入議論
なんておかしなウルトラCをかますことは得意な国だから(もちろん、褒めてないけど)
しかも、新しいモノや提案はまず否定から入る人が殆どだから、
「デジタルなんて必要ない」👉デジタル化が進まず、世界のIT最後進国。
「プログラミングはできる人がやればいい」👉リスキリングで令和の読み書き算盤。
「そんなことは手で動かしてやればいい」👉RPAで完全自動化が主流。
「そんなことは誰でも出来る」👉意外と出来ないか出来てもやってない人が多い
「そんなサービスは誰でもやってる」👉意外とないサービスが多い
「それくらいどこでもある」👉意外となくて、出したら大ヒット
「そんな簡単でシンプルなもんは使わない」👉シンプルで簡単なモノでニーズを掘り起こして大ヒット、普及
なことばかりだからね👀❗️
自分の頭で考えないせっかちな輩ほど、次の時代で淘汰される
👉災害時の正常性バイアスとよく似た心理でしょ👀
日本人は異端児を排除しようとするんだけど、
異端児こそ愛せ
ってイギリスの格言を知らないし、
異端児が全て歴史や社会は変えてきた
ってことを認めようとしないんだよね〜〜〜
👉異端児よりも、プロジェクトXみたいな話が大好き
通常は、よほど訓練したり、様々な経験をしない限り、
無意識の偏見=アンコンシャスバイアス
を排除できる人間なんていない。ただし、
自分が知らないことは知らないと常に素直に認めて、=素直さ
その経験を持っている行動してる人の話を「そんな世界もあるんだ」とか「そんな考え方もあるんだ」、「そんなことしてる人もいるんだ」と受容する=寛容さ、寛容性
さえ持つように意識しておけば、そんなドグマにハマることもないんだけどね👀
イントラパーソナルダイバシティで、セロトニントランスポーターを保有する機会にすら飛び込もうとしない人が殆どで、そーゆー人ほど、
新しい理論を否定して新聞も読まない上に、
常識って枠の中で行動した小さな成功体験だけの経験だけで、
そうではない人の経験や知見を聞こうとすらしない
👉自分流の経験論てゆーアンコンシャスバイアスに縛られて自縄自縛になってる人が多いけどね👀
👉この本でゆーところの、現象ドリブンすら出来ていない。
=知の往復に結びつく訳がない。そんな人が集まってる組織ならば、SECIなんて
夢のまた夢
最後に、最近の社会的なアンコンシャスバイアスだなと思うものを
最近の新聞読んでいて、猫も杓子も、
リスキリング、リカレント、学び直し
五月蝿いんだけど、すっげえ違和感を感じるのが、リスキリング出来たら、即転職みたいな論調で、
リスキリングと転職がセット
で論じられてること。別にリスキリングって、さっきも書いたけど、
令和の読み書き算盤
って言われるくらい、これからの社会に求められている新しい素養
👉どこの業界や組織でも必要とされる知識や技術、スキルを身につける
ってだけで、別にそれが身に付いたからって、
別に必ず転職しないといけない訳じゃないぞ👀
ここ勘違いしてる人いませんか?
(ま、マスコミの書き振りや報じ方が悪いんだけど。)
例えば、最新のプログラミングや開発技術が身に付いたとして、
転職に役立つ=他の会社で欲しがってる技術ってことは、
自分の会社でも必要な技術ってことだから、
別にすぐに転職するよりも、今いる会社の中で、その技術を活かして大きなシステムを作り上げたとか、今まで工数にこれだけ掛かってた作業を簡単なコードで組んだだけで、
年間数千時間の削減に成功した
売上が数百%伸びた
人的コストが10分の1に削減できた
みたいな
実績
を積んでから、他に行くこともできるし、その方がより良い会社に転職できる可能性も高くなると思うけどね🤔
まあ、給与が全然上がらないとか、テレワークが基本な会社に行きたいとか色々転職理由は他にあるかも知れないけど。
そこまで実績を今いる会社で上げてしまえば、そもそも、給与も上がるだろうし、そしたら転職する当初の理由は解決していて、転職する必要がなくなってるって可能性も高いと思うしね。
リスキリングが出来てない段階の視野
いざリスキリングが終わった後に見えてくる風景
で同じものが見えてるかどうか
リスキリングが終わったら、立ち止まって自分を見直す余裕を持つといい。
せっかちで生真面目で一度やり始めたら、当初の動機を見返すことをしない一本気な人が多いんだけど、
急いては事を仕損じる
だからね。ま、前回のモチベーション理論じゃないけど
転職ってゴール設定をして、それに向かって、新しい知識や技能を学び直す
って行動してる時点で
すでに素敵だし、素晴らしいとは思うからね〜〜〜🕺
ただ、リスキリングの後で、考え直す、見直すがないと、急いで転職活動して、転職に失敗する人も多くなりそうだし、そんな人が増えると、数年後には、
(自分のせっかちが原因なのに、そこまで考えずに)
「リスキリングなんかやっても転職の役には立たない。やらない方がいい」
なんて誤った風説も広まりそうだしね👀
ゆっくり落ち着いて、考えましょう。
何年かかろうと、プログラミングなんてできるようになれば一緒ですし、
リスキリングで身に付く程度のプログラミングができる人なんて
世の中には山ほどいます。
👉リスキリングできたからってだけでは、別に偉いわけでもスゴいわけでもないので。
<身に付けた知識や技術を、今までの自分の専売特許に絡めて、
自分の今後の人生にどう活かすか>
それをじっくり見極めて、考えるのが本当のリスキリングです。
あなたが、努力した、行動したってことに変わりはないので🕺
時には、立ち止まるのも勇気です。
あ、そうそう
自分も経営学を学ぶまでそうだったんだけど、経営学を知らない日本人がマスコミの報道で、一番、アンコンシャスバイアスを抱いてる経営学用語
M&A=企業買収
日本のマスコミだと、企業買収でニュースになるのが、
敵対的買収で特に、TOB
ばっかだからなんだろうけど、これまでに書いた、
経営の最大目的は、収益の最大化で独占(または、寡占)状態に近づけること=SCP理論
取引にかかる費用を極力内製化して減らすこと=TCE(や後から出てくる資源依存論)
からすれば、友好的な企業買収で、自社の傘下に置くことが、
いかに双方にとってwin-winで、合理的か
わかると思う。世界的にも、M&Aは、
友好的な買収がほとんど
だし、それを背景や目的なんかをよく調べもせずに、
ドラマやイメージだけ
で、M&Aと聞くと、
悪い経営者や新興の企業が金にモノを言わせて、頑張ってる弱小企業を乗っ取ろうとして、そこに主人公が現れて、本当の巨悪に倍返し、、、
みたいなイメージを即座に抱くのは、ホント、
ドラマや映画の見過ぎかな
と。まあ、裏を返すと、ドラマや映画、ニュースになりやすいM&Aだけが、ドラマや映画、ニュースになってるだけで、
誰も損しない、平和的で友好的で、win-winな買収なんてドラマや映画、ニュースにしようなんて思う人なんていないだろ👀?そんな退屈な作品誰が見るかよだし、そんなもんに紙面割くなよ
でしょ?
ま、このマガジン書くまで、
個人的には結構読む人いるだろうなあ🤔と思ってだんだけど、世間一般な人からしたら、
経営学みたいなジャンルで学者でもない奴が、
感想文を書いた程度で誰が読むかよ!👀
てのが、アンコンシャスバイアスだったんだろうけど。実際、
結構、読んでいただけますからね!
何事も、余計な成功体験やアスピレーション、アンコンシャスバイアスを捨てて、
とにかくやってみないと分からない🧐
👉アクションリサーチ
ま、人は、それこそ無意識的に
やる理由を探すより、やらない言い訳を見つけたがる生き物だからね💦
だからこそ、第10〜17章までで述べたリアルオプションやSECI、ルーティンやケイパビリティなんかが大事になってくるんだが。
普段、行動しない人間ほど、いざ、自分が行動しようとする際には、自己中なリーダーシップを発揮しようとし、DCFで多額なお金や時間をかけて周りを振り回そうとするの法則!
👉多分、自分はいるだけで周りに貢献してる、自分は人の上に立つ人間だと普段から勘違いしてるんだろうなと!そう、
アンコンシャスバイアス=無意識の偏見
ではなく、完全に
ミスリード=勘違い藁🤣
ま、だいたい、アンコンシャスバイアスの根源は、全て、
勘違い
なんだけどね。組織なら特に、、、。しかも、誰もまだやってないことすら、分かった気になって、即断即決でこうだと決めつけるてだけのね。そーゆー人の口癖は、
「それくらい〇〇」、「どうせ〇〇」
自分の才能すらやってみないとわからないことばかりなのに、彼らはなぜ、やる前からその結論がわかるんだろう🧐超人か!!!?
世の中、自分のことすら分からないことだらけ💦
💃だから、楽しい🕺
さてと、次回は、
その一例で、
認知バイアスに縛られた経営層の意思決定がTVメーカーでどんな弊害を及ぼしたか
👉認知バイアスが如何に、組織の意思決定を歪ませ、どんな失敗したか
を書いてく〜〜〜〜🕺