あなたのスマホは大丈夫? 〜トラッキングの話〜
インターネットやアプリを使っていると、「あ、これ気になるな」と興味を示す広告が出てきたことはありませんか? もし頻繁に出てくるようなら、あなたの個人情報はトラッキング(追跡)され、知らないところで売買されているかも。
何が起きているか?
私たちの知らないところで起きているトラッキング。アップル社が公開したCMから、何が起きているか見てみましょう。
https://youtu.be/ckJHLdfxcmo
主人公のエリーが誘われるように入った部屋はオークション会場。なんとエリー自身の個人情報が競売にかけられているのです。
エリーが読んだメール、
ドラッグストアの購入履歴、
取引明細・・・
競売が進む中、エリーが自分のスマホで操作すると、みるみるうちにオークション会場の人物が消えていきます。
そしてCMの締めくくりはこの言葉。
「あなたのデータをiPhoneは守れるようにします。プライバシー。これがiPhone。」
このCMのような情報の売買が実際に行われているということです。そして、これを読んでるあなたも例外ではありません。
トラッキングの目的とは
トラッキングした情報を収集し売買する目的は、ユーザーの行動履歴から趣味嗜好を分析して行うターゲッティング広告や問題点を把握し改善するためです。
街や駅などで、購入する人に合わせて「おすすめ」が表示される自動販売機をご覧になったことはありますか?
どの性別や年齢層がどの時間帯にどのような商品を購入する傾向にあるのか、というデータを基に、自動販売機の前に立つ人の風貌などから判断しておすすめを表示するものです。行動履歴や趣味嗜好の分析結果を活用した事例ですね。
トラッキングで収集されるデータは、個人を特定されない形で収集分析されています。
ポイントは「個人を特定する必要がない匿名データ」ということ。そのため、過度に心配する必要は無いと考えています。落ち着いて、次の対策を検討してみましょう。
(許可をオススメするものではありません。トラッキングを許可するメリットがあるとすれば、自分の興味や関心に近い広告が表示されやすくなるという点でしょう。)
トラッキングを防ぐために
iPhoneでの対策は次の通りです。
(Androidスマホの場合は、ご利用の機種により異なります。サポートにお問い合わせください。)
1. 各アプリのトラッキング要求を許可しない
「設定」→「プライバシー」→「トラッキング」の順に進むと「Appからのトラッキング要求を許可」を選択できるスイッチが表示されます。OFFにすることですべてのアプリからトラッキングを拒否することができます。
一部のアプリのみ許可する場合は、その下に並ぶアプリ一覧から選択してください。ただし、信頼されているアプリのみとしましょう。
2. ”メール”でのアクティビティを保護
「設定」→「メール」→「プライバシー保護」の順に進むと「”メール”でのアクティビティを保護」を選択できるスイッチが表示されます。ONにすることで、送信者からあなたの”メール”での追跡ができなくなります。
補足:完全にデータ収集を防ぐわけではない
なお、これらの対策を取ったとしても、完全に情報が収集されなくなることはありません。あくまで過度な情報収集を制限したというものです。
トラッキングの定義について、iPhoneの中では以下のように記述されています。
参考:あなたのデータの一日
アップルが公開している資料「あなたのデータの一日」では、スマホを利用しているとバックグラウンドで何が行われているのかを説明していますよ。
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