【インド】ヨガ・インストラクター・ライセンス取得
2021年10月にインドにて、ヨガ・インストラクターのライセンスを取得した記録としての自分用note。
記憶が薄れないうちにきちんと記しておきたいという理由と、もしかしたらヨガ・インストラクターを目指してる人の目にも留まるかと思い、ブログ的に投稿します。
Rishikesh, India
北インドに位置するリシケシュという場所は、ヨガの聖地と呼ばれている場所で、世界中からヨギーが集まる場所です。
Ashram(アシュラム)と呼ばれる、ヨギーニのための修行する施設が数えきれないほどあり、ヨガ学校も密集している地域です。
↑とある近所のAshram。男女施設が別れており、規則の厳しさはAshramごとに違うようです。(←3つのAshramを経験した先生からのリアルな情報。)
具体的にリシケシュは、ニューデリーから北に約260km、車で7-8時間。もしくは、ニューデリーから国内線で1時間弱のDehradun(デラドゥン)という小さな空港に降り立ち、そこから車で30分程度の場所。
How to find a school?
どうやって探したか。リゾートのみんなからも聞かれる質問なので、ここにも共有。
ヨガの聖地に知り合いも誰もいないので、全てはネットで検索。そんな中、とても分かりやすいヨガ学校を比較できるサイトを発見!
行きたい地域、時期、期間などから絞り込んで検索が可能です。
インストラクター育成のコースだけでなく、数日間ヨガを楽しんだり学んだりするコースも多数掲載されています。
Yoga Vidya Mandiram
そんな中から私が選んだ場所が、Yoga Vidya Mandiram という学校です。
宿泊施設、食事をする場所、ヨガホールなど全てが整っていて、この施設内だけで1日を過ごすことがほとんど。
↑私が24日間お世話になった部屋。電気系統やお水/お湯が出ないトラブルは当然のようにありますが、そんな困難も楽しくクラスメイトと乗り越えました。
↑多少の雨は気にしない、ほぼキャンプ状態の食事施設。野生の猿との戦いがありながらも、新鮮な空気と美味しい食事を楽しむ憩いの場所。
↑ Yoga Hall 3 - 野生の猿たちが、窓の外から私たちの授業の様子を伺うことは日常茶飯事。
↑Yoga Hall 1 - 広々としたヨガホール。室内を走るウォーミングアップを出来るほどの広さ。というのも、生徒数が少なかったから自由自在に使えた特典。
ちなみにコロナ前は、1クラス30-50人の生徒数がいたそうですが、私が受講したタイミングは自分を含めて2人のみ。以前の記事でも書きましたが、まだインドは、観光ビザが発行されていないため、ビジネスビザで入国。
ここの学校の手配をしてくださる方が、丁寧に書類の書き方や必要情報を共有してくださって、ビジネス・ビザ取得はとてもスムーズに進みました。ビザの認可がおりたタイミングが、申請してから8時間後くらいだったので、書類のミスがあって突き返されたんだと思ったほど早くて驚きました。日本のパスポート保持者だからなのか、申請する人自体が少ないのか、はたまたこのレスの早さがスタンダードなのか。
Curriculum
そこで気になるのは、カリキュラム(時間割)ですよね。
*Mantra Prayer
*Pranayama
*Ashtanga (Asana)
*Yogic Anatomy and Physiology
*Yogic Philosophy
*Hatha (Asana)
*Meditation and Relaxation
*Audio and Visual Class
この時間割が、6:15-21:00までみっちり組まれていますが、もちろん食事やティータイムの時間はしっかり設けられています。
こんな感じで、1日が過ぎていくのですが、とにかくどの授業でも専門用語の英語の壁にぶち当たるぶち当たる。
日本の教育しか受けて来てない私は、筋肉の名前、骨の名前、器官の名前など、日本語でしか当然分かりません。何となくこのことを言っているのかなと想像はついてもハッキリ分からないことが授業中は多々。
そのため、スペルをノートに書き写したり、発音をメモして、あとからgoogle translateの音声からチェックしたり。物は考えようで、その日のうちにしっかり復習しなきゃいけない状況に追い込まれていたので、有難いです。
今回はただただヨガを学んだり楽しんだりするコースではなく、インストラクター養成講座だったため、自分が何となく理解すればいいのとは次元が違います。最後の方は自分が前に立って話さなきゃいけないテストがあるため、ここまで真剣に言語の壁にぶち当たっても、毎日越える努力はしなかったと思います。
今回私は、200時間のコースを選択しましたが、500時間というカリキュラムもあります。ただ、時間割的には基本的に同じ内容で、より深く学んでいくという形式。
ヨガ・インストラクターとして、みっちりしっかり生計を立てていきたいという方は、500時間のコースをお勧めしますが、とりあえずインストラクターになりたい(完全に私みたいな人)には、200時間で充分だそうです。
それよりも、インストラクターの資格取得後にどれだけその知識を生徒さんに言葉とアーサナ(ポージング)で伝えられるかがポイント。
Guru ji
Guru ji(グル・ジ)とは、先生に尊敬の意味を込めて呼ぶ敬称。
直訳すると、
Guru=Teacher
Ji=Mr/Mrs/Ms/Master/Miss (年齢性別問わず)
名前の後に、Jiを付けて呼ぶのが一般的です。なので私は、Miho Ji(ミホ・ジ)と呼ばれていました。
さて、それではユニークかつ様々な過去を持ち合わせているお世話になった偉大なGuru jiを紹介します。
【Sandeep ji - Philosophy, Meditation and Relaxation】
お父様に勧められ、11歳からAshram生活を開始。計20年、3つのAshramを経て、それからは自分が学んだことを伝える道を送っています。
入校初日、オープニングセレモニーの際、先生方が前にズラッと並んで自己紹介をされたとき、Sandeep jiだけが一ミリも動かず、キリッ、ピリッとした空気感を一際放っていたんです。あー怖いのかな。スゴい真面目そう。という第一印象とは対称的に、一番現代社会に関して理解があり、経験豊富な体験談を元に、全て赤裸々に語ってくれるGuru ji。「同世代だから話すけど…」という前置きを付けながら、際どい質問にも真正面から答えてくれる姿勢が私達生徒を虜にしました。
教科書に載ってる内容を学ぶ以上に、先生の経験談から沢山のことを吸収させてくれるのGuru jiです。
↑の姿勢が一番落ち着くようで、この体勢で授業してくれたことも。「いいよね?みんなも好きな格好していいよ?」的な。もちろん普段は決められた座り方をしなくちゃいけないんですが、いい意味で先生と生徒が打ち解けられたからこそ出来た空気感に感じました。
オンラインでメディテーションの授業もやってるので、よかったら覗いてみてください。US10/- 60minsという破格のレッスンです!
【Subhash ji - Ashtanga (Asana)】
IT系の会社に10年勤め、昇格のタイミングに昇給とタイトルに納得がいかず、人生このままじゃダメだと思って、ヨガ・インストラクターの道へ進んだとんでもないキャリアの持ち主。
インストラクター歴3年という超短期のキャリアとは思えないほどの知識量に脱帽。しかも単身中国に飛び、あてもない中国で言語を学びながら8ヶ月ヨガを教えるという脅威の行動力。普通に中国語でクラスが出来るらしい。
本人曰く「自分は外交的じゃないから」と性格的にはおっとりした部分を見せているも、人生観的にも、ヨガ・インストラクターとしても、こんなにも素敵な先生に出会ったことがないという魅力的な先生!
なんと言っても、優しい声。
と裏腹に、アーサナ(ポージング)の修正の仕方はえげつない程力強く、笑えるほど厳しい。
↑Prasarita Padottanasana Dにて、腰から背骨に掛けて全体重を掛けられてる図。
↑Kupta Kurmasanaにて、持ち上げられてる図。
他にも、前屈に似たアーサナのとき、背中に乗られたり、脚を固定するために、踵を踏みつけられたり、重点がズレないように、手を踏みつけられたり、ロープを使ってお腹と脚を固定されたり、もう驚くべきサポートの連続で目から鱗。
Subhash ji曰く、ヨガを楽しみに来てるのではなくインストラクターになるんだから「己と己の筋肉が知れ」精神で、肉体的にかなり追い込み、追い込まれながら耐えた授業の日々でした。お陰様で、自分の限界を色々越えて違う世界が見えた時間でも。
私がヨガクラスをやるときには、優しく補正しますのでご安心を!
と言っても、蛙の子は蛙なので、私自身が授かったサポート方法で皆さんをサポートしますけどね。笑
Subhash jiのサポートは、オンラインで体験できないので、是非オフラインで経験してほしいです。体の仕組みを理解してる人のサポートは本当に為になります。私も同様にサポート出来るようになりたいですが、正直まだ怖くて他人へのサポートが全体重を掛けて出来ないレベルです。とにかく経験を積んで、が少しでもSubhash jiに近付けるように努力します。
【Sukhmit ji - Pranayama】
3年間の軍隊、●年間(←不明)のAshram生活を経て、Guru jiキャリアを形成している方。
出会った先生の中で、一番現代社会から遠い考え方をしてるかもしれない。
Ashramを出たら、世の中はコロナの影響により、ハンドサニタイザーが出回っていたんです。そんな中、Sukhmit jiは、なんでみんな手を洗った後にまた石鹸を付けて、更に手を洗わないんだろう?と疑問を抱いていた可愛らしい先生。
Mantraを唱える時間があるんですが、群を抜いて低音が響く素敵な声をしているGuru jiなので、Mantra chantingの時間はとても耳が心地よかったです。
本題のPranayama(プラナヤマ)の授業は、呼吸法と体内の浄化の方法も学びました。
【Ram ji - Hatha(Asana)】
↑手前に写ってる人がRam jiです。(ちなみに奥に写ってるのは、Subhash ji)
ここのヨガ学校の施設内に住んでいるGuru jiです。
一番茶目っ気たっぷりで、コミカルな先生。モノマネ上手で、お喋り大好き。
この先生も長くAshramを経験しており、とにかくパワフル。腕立て伏せは軽く150回はこなし、逆立ちで歩くこともお手のもの。
【Dipendra ji - Anatomy, Hatha and Ashtanga】
実はこの先生には直接習ってないんです。
500時間のコースの授業を受け持っていた先生で、私たちはたまに顔を合わせる程度でした。
ただ、招待された結婚式に列席して顔を合わせると、もちろん顔見知りなので一緒に話したり踊ったり。一気に意気投合して、こんな可愛い写真を。
500時間のコースを受けた子の話によると、どの先生よりも分かりやすく、丁寧で、超高評価のGuru ji。私も習いたかったなと思う先生の一人です。
Certificate
200時間の全行程を終え、実技試験と筆記試験を完了し、卒業という流れです。
↑Sandeep jiから卒業証明を授与。
ただ、相変わらず学校並びに学校付近の電気系統が弱く、卒業式当日に卒業証書が印刷できないという緊急事態に!結果、プリンターを持って走り、どこかで無事プリントアウトして来たようです。ただ、2時間遅れで開始。
それゆえ、ゆっくり和やかに式が進むことを想定していたんですが、飛行機の時間も迫っていたので5分程度でちゃちゃっと強制的に終了させられる事態に。
お陰様で、その2時間を最終のパッキングの時間やお庭にあるブランコで遊んだり、偉大なる先生方と楽しくお喋りする良い時間に使えました。
↑(左から)私、500時間を受講していたインド人のShruti、200時間のクラスメイト・ドイツでフィットネス・トレーナーをしているアメリカ人のRandi。
↑いつ修了式が始まるか分からないため、ただただお喋りしてセルフィーをして楽しんだ時間。
このヨガ・インストラクター・ライセンス取得の旅は、ライセンス取得以上に人間関係の大きな構築になりました。
ヨガに関わる分からないことを聞く先生とも繋がれ、世界に散っている同志とも強い絆で結ばれ、最高の時間になりました。
この記事を読んでくださってる方が、私と同じようにインストラクターの道を歩もうと思った時、生徒数によってかなり状況が変わってくるとは思いますが、とにかく数えきれないことが学べます。
新しいことにチャレンジするのは、いくつになっても刺激が沢山あって幸せです。
あ、良かったらヨガクラスしますので、コメント残してくださいね!
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