訪問診療 開業支援日記vol.3
訪問診療のカルテ記録の注意点
皆さん、こんちには。今回はクリニックのカルテ記載についてのお話しです。訪問診療で在医総管を算定するようになったら、カルテ記載について注意が必要です。例えば、定期訪問か往診かによって、点数の算定方法が変化するからです。毎年6-7月の定期報告(厚生局宛て)の際にも、定期訪問や往診などの詳細な件数の報告が必要ですので、この区別は大事です。また、厚生局の指導時に問われやすい点ですので、必要な項目を確実に記載してください。実際に開院後初回指導で私が突っ込まれた経験も踏まえて解説していきます。
(1)時間・場所
まず、時間と場所の記載が大事です。何時何分~何時何分と記載することや、どこに訪問したかを区別できるように表示できていれば良いと思います。
(2)バイタル
勿論、記載しておいたほうが良い内容です。ただ、時々急な訪問で測定を忘れて記載できないこともありますが、特に定期訪問時にはしっかりと測定して記録していきましょう。患者も慣れてくると、すっと手を出して測定しやすいようにしてくれます。さほど時間は取られません。
(3)定期訪問・往診の区別
カルテの最初には、定期訪問か往診かを明記しています。往診の時には、どのような状況のために往診を依頼されたのかを記載する必要があります。『往診を希望されたため、自宅へ伺った』という理由があれば、往診の正当性が保たれます。(今時、押し売りのような往診をしている先生はいないと思いますが…)
(4)診察記事
当然、記録を記載する必要があります。開院当初は患者数も少なかったので、全て自分で入力していました。しかし、最近はカルテ記載する文章はスマホやタブレットの音声機能で移動中に入力してしまいます。それをLINEやメールでPCへ転送して、カルテに転記してもらっています。帰院してからカルテの体裁を整えて記録を終えらるので、効率的にカルテ作業を行えています。
以上、カルテ記載の方法を説明しました。今回説明した内容は、医師であれば当然の内容だと思います。ただ、時間や場所、定期訪問と往診の区別など、在宅ならではの記載も重要になってきますので、この点にだけ注意してください。
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