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グランメゾン東京を見ていたら強いチームに必要な要素が見えてきた話

こんにちは、ハマダです。
Netflixで話題になっていたグランメゾン東京を年末年始に一気に見ました👀
めちゃくちゃ面白くて、早く映画グランメゾンパリを観に行こうかと思っています(まだ行ってないです笑)

まだグランメゾン東京をご覧になったことがない方に、簡単にあらすじをお伝えすると、パリの二つ星レストランの料理長だった尾花夏樹(木村拓哉)が、とある事件で表舞台を去ります。しかし、夢を追い続ける女性シェフ・早見倫子(鈴木京香)と出会い、新たなフレンチレストラン「グランメゾン東京」で再びミシュラン三つ星を目指す物語です。

グランメゾン東京を見る中で、強いチームに必要な要素が散りばめられていたので、
今回はそれをまとめてnoteにしました。少しでも参考になれば幸いです。

⚠️注意⚠️
・このnoteはネタバレを含むため、気になる方は視聴後ご覧ください。
・個人的なnoteの書きやすさから、登場人物を呼び捨てにしている箇所がありますが、決して蔑んでいる訳ではないので、ご了承ください。

グランメゾン東京を一般の組織で置き換えると?

グランメゾン東京では、主に料理長兼オーナーの早見倫子と副料理長の尾花夏樹を中心に物語が進みます。一般的なビジネスにおける組織では、早見倫子がマネージャー、尾花夏樹がエースという立ち位置が近いかと思います。
そのため、強いチームに必要な要素を「エース」「マネージャー」「その他」の観点から私なりに考察していきます。

エースに必要な要素

①熱量

第一に圧倒的な熱量が大事になります。
作中でも早見シェフがこんなことを言っています。

私、自分は料理の才能がないから星が取れないんだって思ってたんですけど、単純に努力が足りないんだって。あの2人(尾花と尾花の同僚の相沢)の料理に対する貪欲さっていうか、熱さみたいなもの?そういうのすごいじゃないですか。星を取るレストランってこんなことまでやってるんだって、圧倒されちゃって。

『グランメゾン東京』第3話より

事実、この時はメニュー開発のために、尾花たちが没頭しているタイミングでした。

目指すべき目標に向けて、圧倒的な熱量で目の前の壁に食らいつく。
この後出てくるアンラーンやスキルも重要ですが、やはりエースが先頭を切って圧倒的な熱量で取り組む姿勢は、強いチームには欠かせないと感じます。

また、マネージャーだけでなく、エースも高い熱量を持っている状態が、強いチームには不可欠です。時折見られる『マネージャーだけが熱くなり、エースがそれほどでもない』という状況は、組織全体の士気を低下させるリスクがあります。一方で、エースが熱量を持つことで、その熱意が周囲に波及し、組織全体を活性化させる効果があるのです。

グランメゾン東京でも、尾花の圧倒的な熱量が、若手の松井や芹田を感化しました。彼らはただ作業をこなすだけではなく、アイデアを提案し合い、切磋琢磨することで、より強いチームへと成長していきます。このような姿勢こそが、強いチーム作りには欠かせない要素だと感じました。

②アンラーンする姿勢

個人的には、これが一番すごいなと感じた要素です。それは、今まで積み上げた経験や感覚を破り、新たな意見を取り入れていく『アンラーンする姿勢』です。

アンラーンとは、過去の成功体験や知識をいったん手放し、新たな視点やスキルを取り入れることを指します。これは言葉で言うほど簡単ではありません。誰もが過去の成功に頼りがちですが、それを疑い、常に新しい考え方を取り入れる姿勢は非常に重要です。

グランメゾン東京では、本場のフランスで2つ星を獲得していたレストランの料理長をしていた尾花と同じレストランでいち料理人だった相沢が、ある料理教室で、尾花と相沢が料理対決をします。
その結果、相沢の圧勝。判定をした料理教室の生徒から理由を聞くと「日本人とフランス人の舌の違い」を指摘されます。
これをきっかけに尾花は、過去の固定観念を捨て、日本人の舌に合う料理を追求し始めます。二つ星を獲得したキャリアを持つ尾花が、自らの考えを疑い、料理教室の生徒の意見を受け入れる姿勢は並大抵のことではありません。

これをきっかけに尾花は、過去の固定観念を捨て、日本人の舌に合う料理を追求し始めます。二つ星を獲得したキャリアを持つ尾花が、自らの考えを疑い、料理教室の生徒の意見を受け入れる姿勢は並大抵のことではありません。

過去の成功に固執せず、新しい視点を柔軟に取り入れられる人こそ、変化の時代における『エース』になれると感じています。
尾花のように、常に過去を疑い、自分を疑い、アンラーンしていく姿勢は、強いチームを支えるエースにとって欠かせない要素だと感じました。

③専門的なスキル

ここは言わずもがなですが、ベースとなる専門的なスキルも必要です。
尾花はフランスの三つ星レストラン「ランブロワジー」で修行を積み、その後仲間と立ち上げたレストラン「エスコフィユ」で二つ星を獲得しています。
また、グランメゾン東京のライバル店で二つ星を獲得している「gaku」の料理長の丹後も、尾花を一流の料理人として認めていました。
経歴ももちろんですが、下積みや過去の経験、他の料理人からの評価も含め、フレンチの料理人としてのスキルは、とても高いものがあると言えます。

また、尾花のような高いスキルを持つエースがいることで、チーム全体のレベルも向上し、他のメンバーも自らのスキル向上に対して意欲的になります。強いチームには、スキルの高いエースが欠かせないということです。

この章に相応しい画像をChatGPTに作ってもらいました(なぜ右下がE?笑)

マネージャーに必要な要素

ここからはマネージャー的な立ち回りが多い早見倫子シェフから、マネージャーに必要な要素を考察します。

①目標やコンセプトの決定

料理長兼オーナーの早見は、グランメゾン東京の目指すべき目標やコンセプトを非常に明確にし、それを社内外にしっかりと発信しています。最初は少し弱気な部分もありましたが、「東京で三つ星を獲得できるレストランにする」という大きな目標を掲げ、「日本の食材の味と香りを引き出す料理を提供する」というコンセプトを定めました。このビジョンを、業界で権威あるグルメ雑誌の編集長リンダに対しても、物怖じせず堂々と伝えています。

強い組織において、マネージャーは目指すべきゴールやビジョンを明確にし、それをどう実現するのかを具体的に言語化してメンバーに伝えることが非常に重要です。それを社内外に発信することで、メンバーは自分の役割を理解し、自分自身の行動に繋げやすくなります。また、社外に発信することで、チームに対する外部からの期待感やモメンタムが生まれます。このように、目標やコンセプトを掲げ、それを発信することは強いチームに不可欠な要素だと言えます。

②エースにも意見は確実に言う(迎合や遠慮はしない)

「グランメゾン東京」では、早見が尾花という圧倒的な才能を持つ人物に対しても、遠慮せず自分の意見を伝えています。尾花はカリスマシェフであり、料理の腕前やカリスマ性でチームの中心的な存在です。しかし、早見はその存在に迎合することなく、自分の考えや意見をしっかり主張し、時には対立も辞さない態度を貫きました。(事実、最終話では対立しています。)

これが強いチームを作る上で非常に重要なポイントです。たとえ相手がエースや圧倒的な才能を持つ人物であっても、マネージャーが必要以上に遠慮してしまうと、チーム全体が一方向に偏ってしまうリスクがあります。リーダーシップを発揮するためには、時にエースに「ノー」と言うことも必要です。これは単に対立を生むためではなく、チーム全体としての最適解を探るための行動です。

早見が尾花に対して遠慮せず意見を述べることで、互いの信頼関係が深まり、結果としてより良い料理やサービスが生まれました。これは職場のマネジメントにおいても同じで、マネージャーが全員に対して平等に意見を伝え合える環境を作ることが、強いチームを築く土台となります。

③次世代の育成、信頼

強いチームには、次世代を育成し、信頼を築くための明確な意識と行動が必要です。「グランメゾン東京」では、早見が若手に対してやや高圧的な尾花を制しながら、若手からの意見の吸い上げを行い、全体の方針に取り入れるシーンがありました。
ドラマではややコミカルに描かれていましたが、実際の現場では若手など全体の意見を吸い上げながら、冷静に適切な指導を行い、若手が自分の力を発揮できるようにサポートする姿勢が重要で、そこに強いリーダーシップを感じさせます。

また、去年末に放送されたスペシャルドラマでは、早見が料理長のポジションを祥平に任せる場面があります。祥平に対する信頼を示し、自分が直接指揮を取ることなく、若手の力を信じて任せることで、チーム全体に自立と責任感を促す重要なメッセージを伝えています。このような信頼関係を築くことが、次世代の育成において非常に大切だと感じました。

早見が若手に信頼を寄せ、その成長を支える姿勢は、単に指導するだけでなく、適切なタイミングで任せることができるリーダーシップを示しています。エースやシェフとしての役割を引き継ぐ次世代に対して、責任を持って育成することが、強い組織の未来を作り上げるために欠かせない要素だと言えます。

▼スペシャルドラマも是非!

その他の要素

①井の中の蛙にならない工夫

強いチームを維持するためには、外部からの視点を取り入れ、自己満足に陥らない仕組みを作ることが欠かせません。「グランメゾン東京」では、尾花がその重要性を理解し、定期的に外部の専門家からフィードバックを得ることで、チームの成長と改善を促している点が特徴的です。

作中で、尾花は自身の師匠である潮や、美食家でグルメ雑誌の編集長リンダを試食に呼び、料理に対する率直な意見を求めています。潮からの酷評や、リンダが来店するまでの準備は、尾花たちが自己満足に陥ることを防ぎ、常に高い基準を目指して努力するきっかけとなっています。

このように第三者の視点を積極的に取り入れることは、組織やチームが「井の中の蛙」にならず、客観的に自分たちの課題や改善点を見つけるための効果的な手段です。また、外部の意見を受け入れるには謙虚さが必要ですが、それを恐れず実行する尾花の姿勢は、チーム全体に良い影響を与えています。

尾花たちのように、定期的なフィードバックを活用して改善を重ねる姿勢は、どの分野においても強いチームを作るための重要な要素だと言えるでしょう。

②現場の一次情報を重要視

現場の声を尊重し、そこから得られる一次情報を基に意思決定を行うことは、チームが成果を出すための鍵となります。「グランメゾン東京」では、

ホールの声は神の声。お客様に1番近いヤツのことを信じよう。

『グランメゾン東京』第8話より

という尾花の名言があります。
この言葉には、お客様と直接触れ合っているホールスタッフこそが最も顧客に近く、実際のニーズや課題を直接感じ取れる存在であるという信念が込められています。

現場で働くスタッフの声を信頼し、その意見を取り入れることで、サービスやプロダクトを的確に改善していく。このアプローチは、トップダウン型ではなくボトムアップ型の意思決定を可能にし、チームの柔軟性と一体感を高めます。尾花は、現場を単に指示を受けるだけの存在として見るのではなく、自律的に考え、行動する重要なパートナーとして扱っています。

さらに、現場を信じることは、スタッフに責任感を持たせ、主体性を引き出す効果もあります。尾花がホールのスタッフに信頼を寄せることで、彼らは自分の意見が尊重されるという実感を得て、より良いサービスや提案に繋げていきます。結果として、チーム全体が一つにまとまり、お客様に対する価値提供の精度が高まっていくのです。

「ホールの声は神の声」という言葉が示すように、現場からの一次情報を重視し、それを軸に改善を重ねる姿勢は、どのようなチームにも応用できる普遍的な教訓です。

最後に

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

『グランメゾン東京』はストーリーが非常に面白く、また多くの教訓が詰まっていてとても勉強になりました。
まだ観ていない方は、ぜひチェックしてみてください!
(シェフはかっこいい×キムタクはかっこいい = 最強でした)

個人的な解釈が多いかと思いますので、もし「ここは違うんじゃないか?」と思う点があれば、気軽にXでDMをいただければ嬉しいです。

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