精神科CNSがすすめる喧嘩にならない夫婦の会話
背景
こんにちは。精神看護CNSのいくら軍艦です。普段は看護師ですが、今は訳あって病欠中です。病欠中の間だけでも、できれば復帰できてからも、短くてもいいから毎日「アウトプット」していこうという所存です。前の記事にも書きましたが、「アウトプット」は自分の内にあるものを外に出すことですが、知識や情報を身につけるためにとても有効な手段です。本日も少し紹介していこうと思います。
参考文献・引用文献 アウトプット大全/樺沢紫苑
精神看護CNSの「話す」アウトプット
「書く」「話す」「行動する」を樺沢先生は「アウトプット」であると紹介していますが、中でも「話す」というのは看護師をしている(しかも精神科看護専門)のわたしにとっては注目したいスキルの1つです。患者さんと関わるときに挨拶から交わしますが、言葉だけではなく目線や立ち位置、声のトーンまで注意します。特に精神科で出会う患者さんに対しては、自分の全身から穏やかなオーラを出して接しています。なぜかと言うと、精神科で関わる患者さんは人に傷つけられた体験を持つ方が多く、人間不信の状態に陥っている方も少なくないからです。
当たり前のようにやっている医療者も少なくないですが、私は上記のことを意識して「話す」ことで一般の人との関わりにも変化が生じたと実感しています。誰だって初めて会う人と接するときは緊張しますしね。
そうしたら、具体的にどんな対応をしているのか?樺沢先生の著書の内容を紹介する前に、私が人と接するときに気をつけていることを紹介したいと思います。
①挨拶は必ず 自己紹介
「こんにちは」「おはようございます」「はじめまして」「看護師の〇〇と申します」「普段は患者さんの不安や心配事を聞いたり相談にのったりしています」
②話しかけた目的を話す
「ご入院の案内をしたいのですが今よろしいですか」「だいぶお疲れのよううに見えますけど、ベッドでお休みしませんか」
③自分の気持ちを開示する
「夜中ですし、ゆっくりお休みいただきたいと思います」「私がお話を聞くことで不安が和らぐのであれば、お役に立てて嬉しいですよ」
うまく行かないこともありますけど怒っている人や興奮している人も「ああ、そうなの?」と耳を傾けてくれることがあります。これ以外にポイントがあったらぜひ教えていただきたいところですね。
樺沢先生に学ぶ話す「アウトプット」
さて、今回紹介した著書にも「話す」ポイントというのが幾つか載っていました。普段の会話に役立ちそうだったので印象に残った1つを紹介します。
★柔らかく的確に伝える「クッション話法」★
「悪いニュースを伝えるのは、誰にとっても気が進まないものです。相手にできるだけショックを与えずに伝える方法があります」
1)Yes But話法
「悪いニュースを直接伝えないでクッションを入れる方法です。まずポジティブな情報を伝える。ポジティブな雰囲気を作ってから悪いニュースを伝える。相手に対する心理的ダメージは相当緩和されます」p.53中略あり
例えばこれ「最近業績アップしていてすごいね!ただ、遅刻が多いのは問題だな」
2)Yes and 話法
「更に柔らかく伝えたい場合、プラスの情報にプラスの情報を上乗せする。叱る、欠点を伝えるのではなく、「してほしい」「できるといいな」と付け加えるとかなりマイルドになります
「最近業績アップしていてすごいね!更に時間厳守できると最高だな!」
3)Yes How 話法
「悪いニュースを直接伝えずに、疑問文形式で本人に考えさせるパターンです。人間の行動が変わるためには気づきが必須です。悪いニュースを伝えると否認の感情が湧き上がり上司のアドバイスを素直に受け入れることが難しい場合があります。部下の行動を改善させる効果の高い方法と言えます」p.55中略あり
「最近業績アップしていてすごいね!どうすればもっと良くなるか一緒に考えてみよう!」
2)は私が夫婦の会話でとても良くやる方法です。例えば
「いつもお風呂洗ってくれてありがとう。ピカピカのお風呂に毎日は入れてとっても幸せだよ!足ふきマットを干しといてくれたらありがたいなー」
私的にはオーバーに褒めるのがおすすめです。多少オーバーに褒めて、え?と思う人はいるかも知れませんが悪い気は絶対にしないはず。私はこの方法で多くの家事を夫に身に付けさせてきました。
まとめ
初めての人に会うときは「自己開示」からすると親しくなりやすいと思います。私がママ友を作るためにやってたのもこれかもしれません。
「そのドリンクホルダーいいですねー。スターバックスが好きだから私も買おうかなあ」
「いつも〇〇くんお洋服可愛いですねー。私はいつも〇〇で買っているんですけど、どこで買ってるんですか?」
その人がどんな人なのか少しでもわかると、自分を開示しやすくなりますよね。
「クッション話法」は相手にお願いしたいとき、患者さんとの関わりや、職員、夫婦との関わりで非常に有効な「話す技術」だと思います。誰だって傷つけられると、話を聞きたくなくなってしまいますよね。
執筆時間40分、今日はこのぐらいで。
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