母との会話
久しぶりに母から電話があった。
急ぎで食器用のカゴを買いたいとのこと。
病院で喘息と診断されたらしく、カビがはえている食器カゴはよくないらしい。
またも、「お父さんが薬を飲ませてくれた。お父さんが病院に連れていってくれた。お父さんが風呂の蓋をしてくれた。」
お父さん(夫)を中心に、いかに多くの人が自分を心配してくれているかを繰り返し話す。
次第に私の胸の鼓動が大きくなって、何かに押しつぶされそうになってくる。
どうしたんだろ、本当は母が大好きなはずなのに。
なんとか耐えて、Amazonで食器カゴを買って直接実家に配送するように手配したことを伝えた。
つい、半月ほど前まで毎日、毎日、1日2時間程度の電話をしていたのに。
これ以上、言葉が出ない、どうしても声が出ない。
どうしたんだろ、いつまで続くんだろ。
早く、元に戻らないと。
早く、母を喜ばせないと。
溺れる。