柱状グラフついてのモヤモヤ。これは棒グラフなのか、ヒストグラムなのか。(あるいはそんなに問題にすることではないのか)
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小学校の指導要領D領域についてはいちおう完結したのですが、ちょっとだけもやもやしていたことがあったので、調べてみました。解決したのかどうかわかりませんが、後から考え直すときの資料として残しておきます。
啓林館(算数教科書を作っている)の解説サイト
算数や数学の教科書を作っている啓林館という出版社があります。この会社が、「算数用語集」というページを公開していて、その解説がページが検索されてきました。
詳細はサイトを見ていただくとして、次の説明があります。
これによると、柱状グラフはヒストグラムと同じものです。どうして2つの呼び名があるのかはわかりませんが、同じものだと読めます。棒グラフとの違いについては、横軸が「階級」であること、つまり、量的変数を(通常は)等間隔に区切った「階級」が横軸に設定されていることだとしています。つまり、棒グラフ≠柱状グラフ=ヒストグラム、という解釈です。
日本語版Wikipedia
柱状グラフと言う見出しはなくて、検索すると「ヒストグラム」がヒットします。
最初の説明を引用すると、
ここも同様の説明です。柱状グラフとはヒストグラムの別名であり、さらに「柱状図」「度数分布図」という言い方もあるとしています。「柱状」という名称についてこれ以上の説明はありません。
英語版Wikipedia
日本語版ページから英語版を見ると、途中に次のような説明がありました。
とはいえ、さすがに「柱状グラフ」にまでは触れられていないようです(全部細かく読んではないのですが・・・)
ChatGPTに聞いてみよう!
聞いてみました。こんなお答えが返ってきました。
これによると、柱状グラフ=棒グラフ≠ヒストグラム、という解釈です。
そのほかのサイト
「NPO法人eboard」というYouTubeチャンネルがあります。学習用の動画をたくさん出しているので、大人の皆さんは復習に使えそうです。その中に、度数分布表とヒストグラムを解説している動画があります。対象は中1ですが、ヒストグラム=柱状グラフという解釈です。ちなみにこの動画は、階級幅による分布の見え方の違いについても丁寧に紹介しています。
《「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典》というサイトが検索にヒットしました。個人で運営されているようです。ここに「柱状グラフ」という見出しのページがあって、「柱状グラフ(読:チュウジョウグラフ)とは「ヒストグラム」のこと。」という説明があります。記事の後半には、「度数分布図」ともいうと書かれています。
また、棒グラフとの違いについて、丁寧に解説があります。引用します。
強調部分が、わかりやすく違いを表現していると思います。
いっぽう、「子どもの学習支援 by いっちに算数 スマホ版」というサイトもヒットしました。ここでは、ソフトボール投げの記録を柱状グラフにしていて、「棒グラフのように縦長の長方形で書き込ん」だグラフについて、「このようなちらばりぐあいを表すグラフを「柱状グラフ」(ちゅうじょうぐらふ)といいます」としています。(強調は元サイト)
ただし、その後に例示されている、誕生月別の人数を表したグラフが、果たして「柱状グラフ」なのかは疑問です。1月~12月は、1年間(365日?)を等間隔に区切った範囲とはいえません。また、「6年1組の誕生月」としているのにも拘わらず、グラフでは1月、2月、3月、4月、という順に並んでいます。通常、同じクラスに在籍している小学生であれば、4月から順に並べないと順序尺度になりません。
まとめ?
解決したのか、何も解決しないのか、よくわかりません。どうして「ヒストグラム」ではなくあえて「柱状グラフ」と呼ぶのかもよくわかりません。どなたか詳しい方はいらっしゃいませんか?